3.梅雨前線の陰謀最後のあがきの巻
ぶつぶつ言いながら到着した山頂には
10人ほどの先客がいた。
とりあえずは、まずはお昼の軽食にしよう。
リュックを下ろしてっと・・・あっ、
背中がやけにべたつくなと思ったら
夏の登山には欠かせない
ファイントラックのサラサラシャツを
着てくるのを忘れてる~。
雨具はどうするか、
足下は抜かるんでいないか
ということに気をとられて、
こってり忘れていたようで、
すでに出発時から梅雨前線の陰謀に
はまっていたわけだ。
く、ぐやじい~。
ジダンだを踏んだ後は、
気を取り直して食事だ。
今日はこれ。
カロリー重視の餅とナッツ菓子。
「山よりだんご」は山友よりのいただき物で、
適度な塩加減が絶妙だった。
そしてジダンはこれ。
二人とも「ナッツ」関連だ。
ややや、これもリターンせよという陰謀か。
ナッツリターン
腹が落ち着いたところで、
山頂広場を探索した。
まずは三角点。
国土地理院の地形図では、
こうなっているにもかかわらず、
ここの三角点名は「松尾山」になっている。
どうも六個山というのは俗称で、
この「松尾山」というのが
この山の正式名のようだ。
箕面市歌にも「松尾山」という名前で登場するそうだ。
横の木についたプレートを見ると、
標高396mと書かれてあるが、
それを正すように「ここは海抜395M」
だってば、とかかれた看板も立っている。
おお~、こ、これは特ダネです。
新聞に載せましょう。
本当は、395.78m。
まあ、引き分けやな。
新聞はボツです。
写真撮影を終えて出発。
ここから池田に向かう道は
案内地図にも記載されていない道を進んでいくことになる。
ところどころにあるこんな小さな案内と
ジダンの記憶をたよりに下って行こう。
おや、行く手に沢がある。
6度目の出場で活躍し、
取りあえずは1位通過し、
さらにベスト8に進出したな。
W杯を連覇するよう祈っておこう、
え?その沢じゃない?
ここは水が流れる「沢」
渡渉があるようだ。
こんなところで
梅雨前線に襲われたらひとたまりもない。
とっとと渡っておこう。
道はやがてゴルフ場の脇につながっていく。
すぐ間近でプレイをしていたな。
doironもこれまで何度も
とんでもない方向へショットを打ちこんだが、
山歩きをしている人に
迷惑をかけてないやろなあ、
とこんな光景を見ると思ってしまいまふ。
このあたりからごみが増え始め、
ビニール袋片手に集めながら歩くジダンは
やや遅れ気味である。
ではdoironも自然の思い出を拾い集めよう。
これはヘビイチゴ。
よく毒があるように思われがちだが、
あまり味がなくて食用に向かないだけで毒はない。
そしてこれはキイチゴ。
こちらはおいしい。
ジャムにもできるよ。
ゴルフ場の動く歩道を見上げ、
ゴルファーdoironの天敵の池も眺めながら、
ポンと出たところが、
五月山緑地霊園の一番上の駐車場であった。
おお~、ここはなんとも眺めのいい霊園だ。
北摂の街並み、遠くに都心のビル群、
さらに遠くに生駒から続く
和泉山脈も見えている。
さぞや夜景もきれいだろうて。
夜は怖いかな?
ここからしばらく車道を歩いていくと、
やがて五月山公園に入って行くことになる。
とその時である、
ポツポツと雨が降り出したではないか。
おお~、初めて梅雨前線自らが
姿を現したようだ。
しかしもう山で道に迷うこともない。
ここまで下りてきての陰謀も
遅きに失したといわざるを得ない。
むふふ、梅雨前線最後のあがきであろう。
一旦、商売道具のカメラを濡らしてはならんと
バッグにしまったりもしたが、
公園の入り口あたりに来て
雨も上がり
再び取り出すこともできた。
さあ、後は公園内を散策し、
最後のお楽しみである
「動物園」の見学と
勝利の宴会が待つのみである。
いそいそと続く。