いよいよ桜前線がやってきた。
XTRAILを駆っての仕事の行き帰りに
各地の公園の桜が
ぼちぼち咲き始めているのを
目にするようになってきた。
近畿の桜前線が
一番最初に上陸するのは、多分
和歌山県
その和歌山地方気象台が
開花宣言の目安とする
ソメイヨシノのあるのが
紀三井寺です
階段をふうふう言って登りきった
本堂の前に
デンと居座る桜の巨木が
開花の目安となる
すなわち
標本木
もっと厳密に言うと
生物季節観測標本木という。
この標本木に5、6輪の花が咲くと
めでたく開花宣言となるわけである。
和歌山にはその紀三井寺のほかに
潮岬にもあるらしい。
ところが、南にある潮岬より
紀三井寺のほうが
開花が早くなることがあり、
それゆえ近畿地方に真っ先に春を
告げるため
この桜のある紀三井寺は
近畿に春を告げる寺
とも呼ばれているのだ。
日本の標本木は
東京の靖国神社にある桜だという。
パッと咲いてパッと散る
そんな潔さと
軍国主義が微妙に融合しているような
気がしないでもないが・・・
たいていの標本木は、各地の気象台の
敷地の中にあるのだが、
たまに、いわゆる桜の名所といわれる
観光地にあるものもあり、
標本木をめぐる旅もあるようである。
ちなみに大阪は
大阪城公園の中にあるんですね。
そんな標本木と、いち早くやってきた
春に会いたくて
今日、新車の慣らし運転も兼ねて
紀三井寺に行って来た。
先の写真では
開花状況はよくわからなかっただろうから
もう少し引いて撮った写真がこれ。
これもわかりにくいのですが
本堂の屋根の影の部分に
結構咲いているのが
伺えるっしょ。
その桜はかなりの老木で
裂けるように曝された
木の内部の傷跡には
薬らしきものがコッテリ塗られていました。
大事にされている桜なんですねえ。
痛々しいほど、幹の裂けた木ですが、
それでも、花は生きてるぞっていう
木霊の叫びのように
元気に咲いていました。
2011年、春。
いよいよ開花宣言です。
doironも、
いつかもうひと花咲かせてやるぜと
お祈りしてきましたよ。へへ