自分が「健全な甘えの構造」の持ち主か、或いは、少々問題があり病的とは言えないけれども少し変だ、とその辺りの識別方法について考えてみましょう。「わたしとあなた」の愛の関係において身体症状や、特に不安感があまりない場合、健全と呼べるでしょう。しかし、倦怠期だとしても、二人の間に異常なストレス曲線(不安感、怒り、身体症状、鬱、錯乱の5つ)が無ければ、健全な甘えの構造の範囲にあると確信していいでしょう。しかし、この識別の必要性は「あなたとわたし」の関係が気になる二人の問題で、もうどうでもいいとか、まあ死ぬまでトラブルなく生きていければそれでいいや、という夫婦とか家族の場合は、下記の識別方法は必要がありません。必要がないというと哀しむ人もいるでしょうが、超越している夫婦も存在していますので、いちいち神経症的に取り組む必要も無い、と言う意味です。問題は異常なストレスに居る自分を何故か、認めない男女がいる現実です。認めたくない領域を、この種の人々はいつも避けて通りますので、生涯、人格的発展がありません。現実吟味力に病的な乱れがあるのです。今まで余程、感情の抑圧をして生きてきたのでしょう。好き嫌い、怖い怖くないという原初感情、特に好きか嫌いかを明確に意識化できない人は、これからも段々と悲劇的な人生を送る羽目になります。言葉に出す、出さないは別問題で、心の奥深くでは、倫理道徳に関係なく、好き、嫌いは明確に意識化する訓練をしていかないと人格障害をもたらします。具合の悪い嫌悪感を、どう処理するかは別な問題なのです。好き、嫌いを倫理道徳に関係なく、明確に深層で意識化する事が、将来極めて重要な生きる指標となります。我慢する場合でもこの好き嫌いを意識化した上で生きていかないと、悔いの無い人生は送れません。愛と甘えの構造の病理研究で一番大事な訓練が、この好き嫌いの本音を、どの程度、意識化出来るかがセラピストの生涯の課題です。今まで大好きな人が或日突然、嫌いになりました感情に流されっぱなしで、分析もせずに衝動的に生きた為に、重要な愛を喪失する危険もあります。この「好き嫌い」の分析は極めて難しく、この試練を乗り越えて更に相手を深く愛して幸せになれる人と、嫌いなまま、分析しないで、不幸な人生をたどる人、色々です。好きだったものが嫌いになる、この背景は非常に神秘的で、そう軽率に転換出来るものではありません。甘えの構造は極めて危険ですので、退屈でしょうが、暫く思索していきます。
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