生き甲斐の心理学

自分は何の為に生きているのか? 生き甲斐とは何か、自分の魂と成育史と身体を大事にしているか、を思索していきます。

不安感は何故、あるのだろう?

2013年03月30日 | 第13章 比較宗教学の視点からの心の旅
本当に苦しんでいる人に向かい「不安感は何故、あるのだろう?」とは中々言えません。その場、その時のお顔を見ながら切り出す必要があるのですが、もし、人類から不安感を除去したら、どんな事になるでしょう?「生き甲斐の心理学」を勉強していく内に、不安感の、すぐその裏側に平安感が併存している現実に気付きます。不安感を感じないで入院してくる事例が案外多いのですが、その原因は五感と体感で不安を感じているにもかかわらず心の自由を確保する為に、意識的にその不安感を抑圧する習慣が長い間にできてしまっているのです。短い期間ならば何とか逃げ伸びる事が出来ますが、数年間も現実から逃げる習慣が出来てしまうと、無意識の世界から段々と病理が始まっています。自分と他者の混濁、理想と現実の混濁から現実吟味力に病的なものが形成され、みわけがつかない錯乱が始まります。意識化していない病理が生まれてきます。不安感を感じる内は自分が健全なのだ、と思って欲しいものです。不安感は理想と現実のギャップから生まれますので、処理は簡単です。理想を一時的に諦めるか、現実をそのまま受け入れるか、その真ん中で妥協するか、です。現実をあるがままに一旦受け入れるには居直る事が条件ですので、訓練しながら現実を一旦受け入れる考え方に慣れてくると、不安感のすぐ裏側に平安感が存在していることが理解され、希望をもって、明るく元気に爽やかに生き抜く自信がついてきます。人間の本質が平安感だと教える人がいるようですが、人間の本質は宇宙と同様、不安が本質なのです。平安感は恩寵のようです。この原点を意識していないと生涯、感謝の心も生まれてきないでしょう。感謝の心が中心でないと人生は悲劇です。
。:<比較文化・宗教学の視点からの心の旅:85>


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