風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

谷山浩子 「よその子」

2007-05-23 00:51:21 | その他音楽

きみの夢は涙に歪む 淋しい影が世界になる
きみは幻影の焼け跡を見る 焼け焦げたきみの心を

きみはよその子 母に憧れ
きみはよその子 母を憎んだ
果てしない旅の始まりは
もう思い出せない記憶の彼方

「それでも僕は 全ての家の
 全ての人の幸せを
 祈れるくらいに強い心を
 強い心を 僕は持ちたい」

(谷山浩子「よその子」)


アルバム『宇宙の子供』より。
この一曲だけのためでも買う価値十分なのに、名曲揃いのすごいアルバム。

この曲の少年は、全ての人の幸せを祈れるような強い心を今は持てていないのだ。
それだけの苦痛と孤独を彼は経験してきた。
「それでも」それくらい強い心を自分は持ちたい、と言うのだ。

浩子さんの曲は、中島みゆきと同じで(ちなみに2人は親友)、本当の本当のどん底のときでも生きる希望をくれる。
しかも自分に苦痛を与えた人間に対してでさえ優しい気持ちになれてしまったりするのだからすごい。
こういう音楽は、きっと人によっては不要なものなのだろう。坂口安吾の小説と同じ。
でも、必要な人にとってはこれ以上なく必要な音楽なのだ。
こういう曲に出会えるから、生きるのをやめられないんだよなぁ。

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