風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

谷川俊太郎と中島みゆき

2006-02-25 01:02:17 | 

また朝が来てぼくは生きていた
夜の間の夢をすっかり忘れてぼくは見た
柿の木の裸の枝が風にゆれ
首輪のない犬が陽だまりに寝そべってるのを

百年前ぼくはここにいなかった
百年後ぼくはここにいないだろう
あたり前の所のようでいて
地上はきっと思いがけない場所なんだ

(中略)

今朝一滴の水のすきとおった冷たさが
ぼくに人間とは何かを教える
魚たちと鳥たちとそして
ぼくを殺すかもしれぬけものとすら
その水をわかちあいたい

~谷川俊太郎「朝」より


中島みゆきさんがオーディションを受けた時、谷川さんの詩「私が歌う理由」に曲をつけるという課題が出て、その詩をみゆきさんはとても真剣に受け止めてデビューを躊躇した、と何かのアルバムの解説で読んだ記憶があります。
このお二人は言葉や世界観がよく似ていると思う。例えば上記の詩の百年前~のくだりは『永久欠番』を思い出させますし、魚・鳥・けものという単語も。

谷川さんやみゆきさんと同じ時代に生きることができて、よかった。

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