風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

東京都交響楽団 第985回定期演奏会Aシリーズ @東京文化会館(10月30日)

2023-11-08 22:45:12 | クラシック音楽



指揮/オスモ・ヴァンスカ

シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 op.82
(20分間の休憩)
シベリウス:交響曲第6番 ニ短調 op.104 
シベリウス:交響曲第7番 ハ長調 op.105


今秋はシベリウス祭り♪
シベリウス好きなので、嬉しい

今回の指揮は、マケラやサロネンと同じくフィンランド人のヴァンスカさん。

先日マケラ&オスロフィルのときは、オスロフィルというオケの音の個性がそのまま「北欧の空気」で感動したけれど、今回の都響はさすがにその感覚はなく。
ただ、そんな都響を通してヴァンスカさんが作り出した音が「北欧の空気」を感じさせて、そのことに感動しました。常に感じるあの透明な音の層の美しさ。
デュトワ&新日フィルの音がフランスの音だったのと同じで(決して新日フィルはフランスらしい音のオケではないのに)、今回もヴァンスカさんの職人芸の結果と思う。

そしてヴァンスカさんの作り出すシベリウスは全く気負ったところがなく、音が良い意味で軽い。
時に物足りなく感じかねないくらいドライで自然で淡々としていて、それがしっかり”シベリウス”なのがとても新鮮で、感動しました。シベリウスの音楽の新たな面を知った気がする。

ただそれでもなお惜しむらくは、思いきりのいい自信たっぷりな音を聴かせてくれたオスロフィルと比べて、都響の演奏がどこか怖々しているように感じられたこと。
あれほど慎重な音になってしまっていたのは、リハーサルが足りなかったのだろうか…
と思ったのだけれど、演奏会後の都響の奏者さん達のSNSを読むと、そもそもシベリウスの演奏自体に慣れていない方が多かったようです。
本番はこの日一度きりだったので、せめてあと一回だけでも演奏機会があれば・・・。

各曲の印象を簡単に。
5番のラストはちょっとぎこちない感じで、先日のマケラ&オスロフィルの突き抜け感の貴重さを実感しました。また、この曲が一番都響が怖々演奏しているように感じられました。
7番のラストは、ヴァンスカさん&ラハティ響の録音と同じくアッサリ。これはこれで独特の余韻が残り、私は嫌いじゃないです。
今回一番感動したのは、6番でした。上記のとおり気負ったところのない軽やかさはそのままに、呼吸が自然で、起伏も鮮やかだった 

シベリウス祭りのラストは、11月半ばのサラステ&N響のBプロの1番です。楽しみ




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