プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★プール閉鎖に思う

2006-08-09 08:58:30 | 日記・エッセイ・コラム

 昨日、市営プールの前を通りかかったら、水着を持った子供達が、残念がっていた。埼玉県ふじみ野市での水死事故の余波がプール閉鎖に及んだ。

 人命にかかわる出来事なので、安全点検のために休業もやむを得ないと思いがちだが、とんでもない。もとを糺せば、日頃、注意を払って置くべきことを放り出しておいて、調べてみたら危険なのでプールを閉鎖しますでは、今まで危険を承知で開放していたことになる。それが全国で1,900箇所もあるとは。

 子供達の楽しみを奪うような事態を一刻も早く解消して欲しい。出来れば、大掛かりな故障修理は、シーズン終了後に回し、次善の策として、給排水口付近にフェンスを張って近づかないようにしたり、監視員をそこに配置するなど考えるべきだ。

 プールでの事故原因は、「おぼれる」「飛び込む」「吸排水口施設」の三つ。この機会に、子供達にプールでの安全意識を植えつけるためにも、ピンチをチャンスに転換する発想が必要だ。更には、プールに限らず、公的施設の所管官庁が異なる(文科省・国交省・厚労省)管理方法そのものを抜本的に見直す必要性を感じて貰いたい。


★次期政権の宿題:モラルハザード

2006-08-08 09:13:21 | 日記・エッセイ・コラム

 学校給食の費用を払わない親が増え出し、教師が手分けして集金に回っているとか。経済支援中心の少子化対策は愚策だと繰り返してきた私の懸念が的中した。 

 朝食を食べないで登校する児童に、少子化対策上、有効だとして食事を提供すればどうなるか、結果は容易に予測出来たはず。朝食費と給食費は別だと考えるのは、お役所的発想に過ぎない。朝早く起きて食事の準備を整え、働きに出る親と手抜きをする親を同一視する愚かさが招来した必然的な結果だ。

 また、最近、病院の医療費を支払わない患者が急増しているとか。医療費だけでなく、NHKの視聴料や年金保険料の滞納も社会現象化している。更には、子供が本を万引きしたり、貸し出し図書への落書きや切り取り等の被害も増えているという。いずれも別々の事象のようだが、背景は同根に思える。

 公金の横領や無駄遣い等、市民の善意を裏切る行為があとを絶たず、公務員は責任をとらない。社保庁の保険料不正免除や行方不明処理などは、年金制度自体を崩壊させる最悪の事件だ。それでも、社会的な制裁を受けなくて済むとなると、一般国民のモラルが低下しても不思議ではない。馬鹿な宰相が、会社もいろいろとか、天下りも職業選択の自由だなどと愚かな発言を平気でするから、無責任体質が国全体に蔓延してきたと思わずにいられない。


★真夏の悪夢

2006-08-07 09:55:03 | 日記・エッセイ・コラム

 長野県知事選で、3選を目指した田中知事が落選。しかも、8万票近い大差。「脱ダム」宣言以降、話題先行のきらいはあったが、ユニークなアイディアで県政をリードして来ただけに、県民が下した判断の重みを思い知らされる。

 マスコミを活用する政治手法は、小泉劇場型に共通していたが、自分の言葉で県民に直接、語りかける点に好感を持っていただけに残念だ。ただ、昨年の郵政解散総選挙時、新党を結成し、県政と国政を兼務しようとした行動だけは、歓迎出来なかった。

 政治は結果で評価されるだけに、6年間で県民が期待した成果を出せなかったのだろう。補助金に頼る公共事業から脱却しようと努めた人だけに、脱ダム・新幹線駅誘致反対を掲げて当選した滋賀県知事を取巻く情勢への影響度が懸念される。

 さて、長野県のお隣りにある岐阜県庁で、組織ぐるみの裏金作りが明るみに出た。1年間で4億円もの裏金を作ったことも信じられないが、処分に困って廃棄したり焼却したと聞くと、救い難い思いがする。住民の血税を無駄遣いするたぐいの罪ではない。裏金の保管方法を指示したとされる当時の副知事は、現在、自民党の参議院議員だ。選挙資金工作に充当したのではないかとさえ、疑いたくなる。

 うだるような熱帯夜が続き、真夏の夜の悪夢を見たような気分の週明けになった。今後、どういった結末を迎えるのか、注目したい。


★原爆の日と平和

2006-08-06 09:58:42 | 日記・エッセイ・コラム

 今日8月6日、広島は61回目の原爆の日。9日には長崎が原爆の日を迎える。時の経過と共に、戦争の記憶も風化しつつあるなか、平和の有り難味を噛みしめたい。

 中東では、殺戮の日々が続き、北朝鮮によるミサイル発射の危険も消えていない。インド、パキスタンも同様で、核拡散防止条約(NPT)が形骸化しつつあるのではないかとさえ思わせる。

 核兵器保有を認められている5カ国が、実際に条約通りに核兵器を減らしているのかどうか、一度、検証して欲しいものだ。 とりわけ、今年3月にインドと原子力協力協定を結んだアメリカの矛盾に満ちた行動に対し、日本政府は、同盟国としてしっかり監視し、必要な忠告をしてもらいたい。

 米ソの冷戦構造が崩壊したら、アメリカン=グローバル・スタンダードの世界が現出し、ついで、9・11テロを契機に、また違った形でのパワーバランスが生じた気がする。世界平和を希求する国際社会における国連の果たすべき役割が、今ほど求められる時はないのに、現実は極めて無力だ。

 「世界の日米同盟」と豪語するなら、好戦的な大統領とプレスリー狂の首相だけの蜜月関係に終わらせずに、唯一の被爆国としてアメリカの無軌道ぶりに待ったをかける外交を展開して貰いたいと願う。


★ポスト小泉に八方美人無用!

2006-08-04 09:11:00 | 日記・エッセイ・コラム

 麻生外相がイラクを電撃訪問したニュースに、「何故、今頃?」との疑問がわいたが、安倍官房長官の記者会見は、驚きを通り越して呆れてしまった。「その質問に対するコメントは控えさせていただきます」と答えたのだ。

 次のニュースでは、麻生大臣がマリキ首相やジバリ外相との会談の席で、「陸自撤収後も継続的に復興支援を行う」旨を伝えていたし、円借款など最大35億ドルの支援を行う日本政府の姿勢をアピールしていた。どうして、こんなみえみえの茶番会見を演じたのか?

 一方、安倍官房長官が4月15日に靖国参拝を済ませていた事実をどう考えればよいのか。参拝の是非ではなく、総理になった場合の考え方を知りたい。総裁選に出馬表明した谷垣財務大臣は、「総理在任中は、靖国参拝しない」と明言し、消費税問題についても自説を明確に述べた。どちらが、トップに相応しい態度なのだろうか。

 8月3日付の小泉内閣メールマガジンで、小泉首相は、靖国参拝を批判しているマスコミや有識者等に対し、「戦没者に対して、敬意と感謝の気持ちを表すことはよいことなのか、悪いことなのか」 と反論している。この気持ちを否定する国民はいない。多くの国民を死なせ、アジアの人々に多大な犠牲を強いた指導者・戦犯を合祀する神社に、首相が参拝することの是非を問いたいのである。憲法19条まで引用し、個人の思想の自由だと力説するオソマツさ。

 ポスト小泉の最有力候補と目される官房長官が、外交政策の背景も説明せず、こそこそ隠れて靖国参拝を済ませた。そつが無く、穏便・慎重な発言は、人間性の良さを反映してのことだと思うが、食い足りない。激動の時代にあっては、一国のトップが八方美人的な態度では、とても改革の推進は期待出来ない。

出でよ!乱世の救世主!