大事に到らなかったが、どうして時間を間違えたのか、行き先がフリーマントル以外だったらと、思い出すだけで今なお、背筋が寒くなる。
翌朝、原因をあれこれ思案するうちに、ふと気になることがあった。それは、時差だ。日本とパースでは、日本の方が1時間早い。
私は、海外旅行の際、常に出国ゲートをくぐった時点で、腕時計のDual機能を使い、現地時間に合わせることにしている。今回も、4月4日に成田を発つ時に切り替え、パース到着後、現地時間で再確認したので正確だ。しかし、何かの拍子に、Dual機能のスイッチが切り替わったとしたら、、、?ン!!。それは、日本時間表示を意味した。
そうだとすると、15時に乗船したと思ったのは、実際は14時ということになる。乗船して30分後に船が動いたのは、16:00発のバラック・ストリート行きが定刻30分前に出航したのではなく、14:30発のフリーマントル行きが定刻通りに出航した道理になり、全てが符号する。
腕時計のバックライトを灯して目を凝らすと、表示盤にDualの文字が無かった。ナント、ミステリーの原因は、現地時間から日本時間に切り替わってしまったことにあった。いつ、どうしてなのかは謎のままだが、、、。今後は24時間表示と12時間表示に使い分けることにしたが、「老いとは、思いこみの激しさで測るべし」と自戒を込めて振り返っている。