プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★老いの証明(4/5):私は何処へ?

2011-05-02 08:54:16 | 日記・エッセイ・コラム

 何のトラブルも無いのに、14:30発の船が1時間も遅れるのは変だが、16:00発の最終便が定刻30分前に出るのは、もっと不自然だ。万が一、14:30発のフリーマントル行きだとしたら、行き先が全く違う。着いてから先、どうやってホテルまで戻れば良いのか分からない。

 頭の中が真っ白になり、不安がこみ上げてきた。とにかく、船の行き先を確認するのが先決だった。乗客の一人に訊いてみると、怪訝そうな顔で「フリーマントル」とぶっきら棒に答えた。『行き先も知らずに乗ったのか?』と、あきれた様子がその表情にありありと浮かんでいた。

173 船を間違えたと分かったが、見ず知らずの港に降りてからどうするかが大問題だ。地図をひろげたが、市内とフリーマントルとの位置関係が確認出来ない。余分の出費を覚悟して、タクシーで帰るしかないと決めたが、タクシーを拾える当てもなかった。

 16:30分にフリーマントル港に着き、重い足取りで下船したら、100m程のところに鉄道駅があるではないか!「10分後にパース行きの電車が出る」との駅員の言葉に張りつめていた神経が一気に緩んだ。パース駅までの約30分間、ぐっすり眠り込んだ。ツアーの予定より2時間以上、はやくホテルに着いたので、シャワーを浴び、娘達との夕食会場へ向かった。ミステリーの話題で盛り上がったが、原因は依然として謎のままだった。