団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

セカンドライフ問題 アサガオ

2007年07月11日 | Weblog
 子供の頃からアサガオが好きである。小学校の理科か何かの授業で、アサガオの種をまいて、観察するというのがあった。アサガオは昔から日本人が楽しんできた花だ。夏の朝、アサガオはシャキーと凛々しくピーンとしている。それなのにだんだん陽が強くさし、温度があがってくると、一転グタッとしてしまう。もう駄目かなと思われるほど、しなだれ生気を失う。ところが夕方になり、陽が西に沈み、涼しくなってくると嘘のように元通りになる。そして夜をこし、次の朝、まるで何もなかったかのように朝露を滴らせて咲き誇る。 

 アサガオのことを英語でMORNING GLORY(モーニンググローリー)という。良い名である。“朝の栄光”。一見、一重のひ弱そうで質素で、それでいて威厳がある。不思議な魅力がある。日の出の時間のアサガオが一番好きである。朝日を受けて咲くその姿は、まさに朝の栄光そのものである。

 最近は外来種の花がやたらに多い。日本古来の純血種はもうほとんど残っていないと思われる。アサガオにはがんばってほしい。 梅雨時、縁側の前に簾がさがり、軒下からヒモがぶらりと地面にたれ、そこをアサガオのツルがくるりくるりと巻き上がっていく。そんな家の前に来ると、思わず立ち止まってしまう。なつかしい日本の風景である。 

 砂漠にアサガオは似合わない、育つわけがない。日本のこの湿気たっぷりの気候だからこそ映える。それにしても日本の梅雨は蒸し暑い。この季節があるから、稲が田んぼで成長し、果樹園の樹木も水分を充分果実のために吸い込み、溜め込む。

 日本の夏にアサガオは、なくてはならない花である。アサガオが咲いている季節、朝はそわそわしてしまう。見たくてしかたがない。朝の栄光を今朝も見に行こう。元気をもらってこよう。
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