団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

コゲクサイ

2011年08月10日 | Weblog

 パソコンに向かっていた。節電とやらで、我が家は窓全開である。焦げ臭いニオイが鼻についた。まず自分の書斎からかと鼻をクンクンさせた。書斎にはパソコン数台、プリンター、スキャナー、ファックス、テレビとタコ足配電で、電線が入り乱れている。痛い腰をかばって不自然な中腰であちこちニオイを嗅ぐ。窓の外でだれか火を燃しているのかとのぞく。だれもいない。煙も見えなかった。客間には長女と赤子が休んでいた。妻は東京で勤務中。私の心配が募った。

 はっと思い出した。書斎に入る前、私は台所にいた。ということは、もしや。思い出した。鍋に水を入れ、火にかけた。水が沸くまで、書きものをしようと書斎に入った。パソコンに向かえば、全ての用事を忘れてしまう。オール電化の調理台に鍋があった。臭っている。コゲクサイ。私はがっくりと肩を落とす。またやってしまった。鍋はチンチンになり塩が結晶化していた。娘と私のためのランチのためにグリーンアスパラを茹でるため塩を入れてあった。鍋が惜しいのではない。また一度にひとつの仕事をするのでなく、他と掛け持ちして失敗したことだ。どうしてひとつに集中できないのか。能力がないのに、他の事に手を出すのか。それにしても火事にならなかったのが不幸中の幸いであった。いったいこれまでにいくつの鍋を焦がしたことやら。

 原因は3つある。①IH調理器を過信している。一定の温度と時間に達すると自動停止される②ながら仕事。時間をモッタイナイと思って、他のところで他のことをしようとする③老化による物忘れ現象。対策は、じっとして動かないで、ひとつひとつの仕事を片付けていくことだ。火事にいたらなくてよかった。壁に注意喚起する『鍋の前から動くな,動くなら火を消せ』の貼り紙をして、気をつけたいと思う。(今回動転して写真を撮るどころではなかった。掲載写真は過去のゆで卵で焦がした鍋である)

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小林茂著『外邦図』 | トップ | なんとなくジメっとしてない »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事