団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

忖度とfavor

2018年04月16日 | Weblog

 森友加計問題のキーワード

①     favor

②     guess

③     friendliness

①     ② ③ 最近「忖度」とよく見聞きする。忖度という言葉を私は使ったことがなかった。難しい言葉である.難しい言葉はどうするか。辞書をひく。辞書が好きだ。どんな難しい言葉もわかりやすく意味を教えてくれる。そのせいかクロスワードやパズルをやるようになった。もちろんボケ防止のためでもある。例えばカギとして「機に応じて頭や体をすばやく適切に働かせること」が与えられる。答えは「機敏」である。いうなれば辞書の解説からある言葉を見つける遊びだ。私は学生が英語を学ぶ時、英英辞書それもアメリカや英国で子供が使う辞書を読むことを勧める。完読できれば、きっと自信がつくはずである。教科書より英語を深く学べる。

  忖度は英語でconjecture。英英辞書でconjectureをひくとa guess(私の訳:ああじゃないか、こうじゃないかと推測すること)とある。忖度を日本語の辞書で引くと、「他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること」とある。配慮される側の人は、べつにそうしてもらうことを依頼してはいないことになる。首相と役人の関係でいえば、役人が勝手に首相の気持ちを察してあることをなす。首相側から役人に何か私的なことを頼めば、英語ではDo you do me a favor?(私の訳:悪いけどさ、こうしてくれない)ではないだろうか。最近観たアメリカの弁護士の映画で「favor」が忖度と字幕で訳されていた。Favorは英英辞書でgoodwill(私の訳:良かれと思うこと),friendliness(友情)である。字幕にも誤訳は多々あるが、映画の内容からこの訳に違和感はなかった。森友加計問題のキーワードを子供のための英英辞書でひいてみたおかげでわかりやすくなった。

  日本でも世界でも不正がはびこっている。そういう私も今まで「悪いけどさ、頼むからこうしてくれ」と多くの人たちに迷惑をかけてきた。政治家に頼み事もした。結婚式でも祝辞や電報を頼んだ。見栄っ張りのええかっこしい。そんな私にモノいう資格はない。私は名刺も持たない一介の凡人である。残念に思うのは、家柄が良く難関大学出身の国を動かす要職につく方々が私と同じレベルの事をしていることである。

  私は自分の才能のなさ能力のなさ教養のなさを素直に認めることができる。だからじっと静かに表に出ずに暮らしている。家の中にこもり、世間で起こる事象に対峙する。色々考えてみる。分析も要約も苦手だが、子供のための英英辞書を調べると何かわかった気がする。私はわかった気がするのが好きだ。

 

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