団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

花火大会露天屋台爆発事故

2013年09月17日 | Weblog

  9月15日で福知山の露天屋台の爆発事故から1ヶ月たった。16日には台風18号の影響で福知山は大きな被害を受けた。悲劇不運が続く。

 不注意によるガソリン式簡易発電機爆発が福知山の花火大会で起き犠牲者が出た。特に10歳の幼い男の子、それも健康でその日まですくすくと育っていた未来ある子の死は、身代わりになってあげられる私のような息をしているだけの満身創痍病気のデパート老人の胸を締め上げた。気配り、目配り、手配りのない不注意で未来ある子供の命を奪う事件が多すぎる。

  日本のお祭りに露天商の出店は欠かせない。私は子供の頃から父親に「母ちゃんがつくった食べ物以外口にするな」と露天店が売る食べ物を買って食べさせてもらったことがない。いつも他の子供たちが親に買ってもらうのをうらめしく思っていた。私にとって祭りの露天商店で物買う親子関係は理想の家族に見えた。父親が買ったのは、寺や神社のお札やダルマだけで福助飴や綿飴さえ買ってもらったことがない。その所為か縁日に並ぶ屋台の衛生状態やプロパンガスや発電機の扱い方に特別な関心を持った。食堂やレストランや食料品店にあれだけ厳しい保健所の検査があるのに、何故露天屋台や売店で食べ物が売れるのか不思議でならなかった。離婚後、二人の子供を育てている時、台所でガスコンロの火が何かの原因で消え、ガス中毒で倒れたことがある。以来私はプロパンガス恐怖症になった。

 失敗学という学問があるそうだ。失敗は①慢心②情報不足③思い込みによって引き起こされる。日本人はスイス人ドイツ人と共に世界でも注意深い用心深いと評価されている。神経質すぎるとさえ批判もされる。「備えあれば、憂いなし」の格言が広く浸透されていた。しかし近年、その特性の劣化が指摘されている。国の基幹産業である自動車生産でも世界的なリコールが繰り返される。日本人の特質を変えてしまうのは、慢心なのか情報不足なのか思い込みなのか。

 私は屋台を軽自動車や自動車を活用するべきだと考える。簡易テントを活用する露天屋台の多くは、ガソリン発電機やガスボンベをそのたびに設置接続して使用する。キャンピングカーのように発電機やガス調理器具一式を最初から組み込んで固定化したら安全性は向上する。規制が厳しいといわれる日本にも露天屋台に対する規制はゆるい。機転を利かして安全便利を考え直し、関係する規制は聖域をなくして、洗いなおすのも必要だ。安全は観光立国を目指し7年後に東京五輪を開催する日本には、大きな売りとなる。派手な演出も奇抜なハコモノもいらない。日本人本来の注意深い慎重な安全追求を維持してほしい。病的と言われてもいい。安全にやり過ぎはない。まだまだ改善の余地はある。備えて、憂いを減らしたいものである。これ以上不注意な大人が未来ある子供の命を奪ってはならない。


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