ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

3度目の非常事態宣言

2021-01-21 00:12:46 | 日記
                      3度目の緊急事態宣言


                  町は静まり
                  生きていくためには
                  朝歩き続けなければならない
                  
                  あの日の早朝
                  夜明け前までの大騒ぎの後
                  夢を見るために
                  あおり続けた
                  酒のビンを
                  蹴り
                  ビラの舞う通りを
                  曇った目と
                  まだふらつく足で
                  夜の続きから
                  すえた臭いをかぎながら
                  猫背で
                  すり抜けようとした

                  あの裏通りは
                  確かにあった
                  ごたごたした
                  胸の悪くなる声と
                  逆流する胃液を
                  噛み潰して

                  もうどこにもない
                  風景を
                  ちりぢりに
                  破いて

                  風に
                  流してしまうのだ

                  緊急事態という名前の下で
                  見えない
                  戒厳令
                  

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