ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

生かす

2018-04-16 21:31:44 | 日記

                   生かす



               青白い焔が
               燃えあがった
               右手から線香が落ちた時
               こどもの横へ
               


               無表情の顔の唇が曲がり
               青鬼の形相になった



               母の顔は鬼にもなる
               小さな疑念が積もって
               ぽとりぽとりと
               憎しみの
               澱が
               滴り落ちる



               はるか遠い記憶
               首を絞めていく
               母親とつながっているへその緒
               実は
               くるくると羊水の中を回っているうちに
               自分の首を絞めつけ
               青い唇


              
               憎悪
               

               
               人を
               近しいひとたちを
               自分を



               くるくる  
               くるりの
               自虐


              
               ゆるいところで
               つまみあげ
               ゆっくりと
               その鎖を
               梳いてあげる


             
               生みの苦しみからの
               解放


               自助
               共助

               
               助産


               どろどろを
               受け止めるという
               覚悟
               
               

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