ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

あじ

2023-06-28 20:21:29 | 日記
                     あじ


              朝の光が金色に輝いている

              昨日までの
              鉛色の空と
              地面をたたく雨足は
              どこに去っていったのか

              荒れた胃の中で
              食べ物たちが
              ななめに上下に
              揺れて
              ころがって

              味がない
              おいしいと
              感じられない

              ひだひだの間を
              ころがるだけの
              無味無臭の
              このものたち
              中で転がる甲斐もない
              解がない

              食事がない人も
              存在するというのに
              贅沢な毎日

              何もない日は
              穏やかな
              平和な日

              このような日々が
              ずっと続くように

              ただせめて
              口にするものを
              しみじみと
              味わえますように
              
           

             
              

              
              

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