ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

存在

2014-02-22 17:54:21 | 日記
                              わたしがいる

                          
                          わたしの
                          かあさんのおかあさんのそのおかあさんのおかあさんの
                          おかあさんは
                          もう誰だかわからないが
                          光の中で
                          笑っている

                        
                          ごめんねが
                          口癖で  


                          ごめんね、という
                          のが
                          いつのまにか
                          口癖になって

                          
                          いじめられていたのか
                          いじめられてきたのか
                          いつのまにか
                          人嫌いで


                          いつも
                          ひとりで
                          窓から外を眺め
                          空の
                          雲に
                          姿形を見つけていたのさ


                          わたしの
                          とうさんのおとうさんのおとうさんは
                          お家とお墓を若いうちにつくり残し
                         

                          娘たちと一人息子を心配しながら
                          お墓に入った

                          藍色の着物をつけて
                          夕方の畑道を
                          
                          歩いた


                          痛めた足は
                          すでによくなり
                          夕暮れの
                          田舎道に消えていった、と


                          そして
                          太陽が降り注ぐ
                          土曜日の昼間に

                          朽ちそうな古い家の庭
                          大きなガジュマルの下で
                          空を見上げて
                          風の音を聞いて
                     
               
                          立っている



            
                           
                          
                          

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