ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

兄さへ

2013-04-03 15:40:59 | 日記

                                  兄さ


                            兄さは
                            いろいろに
                            道を
                            あるいて
                            あたまがいいのか
                            いいあたまを
                            使い切らないうちに
                            あたまのきりかえを
                            しなくてはいかなかったのか

                            おきなわのためにさ
                            そのあたまをつかえばえかったのに
                            おきなわじゃなくって
                            わっかに
                            だまされちまって
                            ぽとんとおちて
                            ちいさいわっかから
                            ぬけられなくなっちまった

                            あげくのはて
                            びょうきもちになっちっまって
                            いまじゃ
                            さけびたりの
                            よいどれ

                            ぜにこはいっぱいあるようだども
                            なににつかわれちまっているのか
                            わかっているのかわかってないのか

                            まあ、
                            すえっこのいもとには
                            わからねーことがあるのかもしらねが
                            からだだけはだいじにしなよ
                            兄さ

                            いろいろあるのは
                            みんないっしょだが
                            兄さは
                            めいよばもっているし
                            ぜにももっているし
                            まごもできて
                            よか

                            ただ
                            さみしー兄さだ
                            ちいさいときから
                            ひとりぼっちだったような

                            兄さは
                            ことばで
                            じぶんのきもちいわねーからさ

                            もうきょうだいだけしか
                            いねーんだから
                              

夢の話

2013-04-03 15:24:04 | 日記
                                  夢



                             母をどこかで見失ったので
                             はぐれたところまで
                             後戻りして

                             だけど見つからず
                             途方に暮れた
                             夜

                             はやくはやくと
                             焦っている朝方に
                             母が酸素マスクの白い顔で
                             玄関に立っているので
                             ああー
                             かあさん
                             と
                             とびついたら
                             かあさんは
                             いつものふっくらした顔で
                             ほほえんだ
                             ほほがうっすらと桃色で

                             よかった
                             と
                             安心していたら

                             窓から
                             朝陽が射し込んでいて

                             しーんとした
                             部屋