Breathe & Stretch 〜マインドフルネストレーナーのメモ帳〜

縁あって辿りついたマインドフルネストレーナーの仕事。悩みは色々あれど、喜びや楽しみが増えていきますように。

ディスカウントなき教育

2010-02-28 21:39:10 | しごと・キャリアのこと
ようやく先の島根・鳥取の旅について記事をアップします。

2月19日の夜から、夜行バスで島根の益田市に向かっておりました。
目的は、成功を修めている企業から学ぶためです。

1つは、合宿制免許を含めて全国で第5,6位の売上げ規模を誇る「Mランド益田校」という自動車学校。

全国から人が集まる不思議な自動車教習所―たった二週間で若者が変われるMランドの秘密
小河 二郎
PHP研究所

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DVDも出ています⇒コチラ

もう1つは、益田の女性の雇用創出に大きく貢献している高級ニット服の製造販売で知られる「みやこ編物」さんです。

(みやこ編物さんについてのレポートは、いつか私が商品を購入した時にレポートします)

Mランドの特徴的な経営は、すでにDVDで見て知っていたのですが、やはりご訪問してみて、社員・教習生の方と接してみると肌で感じるものがあります。

経営者である古河会長曰く、

「自動車免許を取得させることは難しくはない。だから、それ以外にこれからの若者に何か大切なことを教えたい」と。

まず、教習生はゲスト。

ゲストは、至るところで挨拶を交わしあっています。



それがMランドでのお約束。

また、広大な敷地内には、合宿所、和みのスペースだけでなく、茶室や美術館があります。

そして、整然と片付けられた掃除道具の倉庫。

ランド内の掃除そしてトイレ掃除(素手)はゲストが行います。
掃除をするとMマネーというランド内でのみ用いられる通貨がもらえます。

掃除はエントリー制になっており、動機は何であれ、朝7時前から続々とゲストが集まって来ては、清々しい時間を過ごすとのこと。

古河会長曰く「若者は年々良くなっている」と。

微塵も迷いのない言葉に、私自身は「ホントかな?」と思ったりもしたのですが、合宿生活も14日目ともなるとさすがに感動的な光景が見られるのであろう・・・

訪問時間内、見学者の私たちにも挨拶をしてくれるのかな?と期待をしたのですが、ちょっと戸惑っている模様。

こちらから「こんにちは」と挨拶をすると、うつむき気味だった一人ぼっちの女の子がキラキラの目で「こんにちは」と返してくれました。

カワイイ・・・

腰パンの2人組の「男子」に、私から「こんにちは」と挨拶をして「順調?」と尋ねると、「3日目なんすけど、マジで自信ないっす・・・」って、極めて素直な反応。

私も、20年前、仮免取れずに、親に迷惑かけたのが懐かしく思い出され「一発で合格しなよ・・・」と願うのでした。

ゲストは、既に入校している先輩たちがしているように、挨拶をし、そして、次に学ぶことは

「譲ること」

こんな標識がありました。



あー、車の運転だけではなくって、譲れないことによる諍いって、そこかしこであるよねぇ、

譲りすぎもどうかと思うけど、車の運転だけでなくところどころで大事だと感じること多い昨今です・・・

それから、素敵だなあと思ったのが、大型車のボディに書かれていた「Knight on the Road」「Noblease OBLIGE(ノブレス・オブリージュ)」の文字。

大きくて強い車を操る者の心構え:力のある者の責任を表しているんですね。

それから、敷地内には茶室があり、若者が茶の湯をたしなむイベントがあるそうです。

14日間、学校や親が教え切れないことを学ぶことができます。

イマドキの若者が、「茶道や伝統的な精神論からどれくらい学べるんだろうか?」「どれくらい意味あるのかな?」と、ずっと考えていたのですが、

ここで経験したことによって、その後の人生の中での感性のアンテナの感度は少なからず高まるのであろうと思います。

自分自身もそうかもしれない。

今現在、若い頃に学んだことや習ったことを学びなおしたり、習いなおしたりしてるしなぁ・・・

さて、私がMランドで学んだことは

イマドキの若者にわかるはずないとか、言ってもムダとか、若者の力を「決してディスカウントしないこと」です。

(※ディスカウント:そのものの価値よりも悪く受けとめること)

理解度や感性などに差はあっても、その人なりの吸収力や感度で少なからず、何かを得ることができるはず。

私がいつも若者を見ていて思うのは、

自分もイマドキの若者だった過去において、多少なりとも困惑しながらも、年長の方々は、私たちに仕事を教え、流儀を教え、叱ったり誉めたりしながら、手間やヒマをかけて関わってくれていたということです。

年長者の語る精神論を古めかしいと思ったこともあるけれど、現実問題として、私たちは異年代のつながりの中で生きていかねばならず、その現実に対応するには、先人の知恵や常識を受け入れ同じコミュニティの中で調和して生きていくことだと思うのです。

無論、教える側は押し付けるのではなく、教わる方は、考えもなく迎合する必要はありませんが、

「教育的素材」を提供しつづけることを絶やしてはいけないように思うのです。

20才前後の頃、私は、今よりずっと怖いもの知らずでしたし、また今と同じくらい臆病でもありました。

今の若者は、何が自分と違うのか?と問うた時に、

調査機関やマスコミが発表するような一般的な傾向はあれど、実は一人一人を良く見れば、変わらない部分の方が多いように思うのです。

違いにばかり目が行き、同じところを見ていないよね・・・。

繋がれるところたくさんあるはずなのに、見落としてんじゃないんかな・・・

て、思ったりもするんです。

大人主導で作った社会の中で、若者は多くのベネフィットを得ているけれども、私たちの経験し得なかったダメージも間違いなく受けています。

『若者をディスカウントしないで信じぬくこと』

古河会長から学んだことです。

はやいもので、来年度の新人研修の季節が近づいてきました。

毎年、この時期に講師としての姿勢を正すことができることを幸運に思います。

自分の姿勢にもブレはありません。

ぷちっとお願いします。


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