Breathe & Stretch 〜マインドフルネストレーナーのメモ帳〜

縁あって辿りついたマインドフルネストレーナーの仕事。悩みは色々あれど、喜びや楽しみが増えていきますように。

習熟度・意欲と個性

2010-03-21 19:43:04 | コールセンターの仕事
3月に入ってからは、確定申告作業・歯医者・登壇・登壇準備・面談準備の繰り返しで久しぶりに、登壇以外はルーティンワークの波に乗って粛々と過ごしていました。

トレーニングの時間も確保し、体も休めたかったので、ブログの更新も先送りになっておりました。

そんな中で、先日、コールセンターのコミュニケータさんの通話評価とフィードバックを3日間に渡って行っておりました。

この仕事は、今の私の仕事の原点とも言える仕事なのです。

最近は、外部の評価機関の評価者として、応対方法(良い点と改善点)のフィードバックを行うのですが、

ホントに大事なのは、コミュニケータさんが、自分の課題をしかと自覚し、自分で課題を選んでいる実感の中で、

目標(何をいつまでにどの程度まで)を自分で決めるお手伝いをし、効果の上がる手段を知らなければ、そのヒントを与えていくことです。

また、仕事の目的を忘れている場合、そのセンターのミッションに遡り、気づいてもらうことも私の仕事です。

今回は、顧客応対を行う上で、組織の価値に対し、明らかに間違った考え方をしている場合は、それで良いのか考えを促すことも果敢に行うよう心がけました。

これらを、30分のセッションで行うこと30名弱・・・。

この仕事は今から、5年ほど前に在籍していた会社で厳しいトレーニングを受けた後、自分の強みとして大事にしてきたのですが、最近は集合型の研修を行うことが大半となり、1年半ぶりのお仕事でした。

会社組織を離れて自営となってから、自分の能力開発の責任者は自分です。

独立してから、学びを増したカウンセリング技法や心理療法を中心の学びも、そこかしこで応用をするようになりました。

手段が増えた分、限られた時間の中で、クライエントとは集中した時間を過ごせるようになっていることを実感しているのは独りよがりな私だけでないことを願っています。

今年度、私の面談力を上げる上で貢献していると思われるのが、

「SL理論」と4つの行動特性に基づく自己分析ツールの「DiSC」です。

SL理論は、状況対応型のリーダーシップとして教科書的には知っていましたが、勤め人だった時代には、ほぼ意識できていませんでした。

特定の企業の社員さんと継続的に関わるようになり、やがてメンタリングを学ぶようになり、昨年の4月にメンタリングの師匠である吉川宗男先生からじきじきにSL理論とDiSCを学びました。

リーダーシップには唯一無二のスタイルがあるわけでなく、

導きたい相手の「課題における業務の習熟レベル(開発レベル)」と、「意欲」の関係から、自分が相手と関わる上で、

効果的な支持的行動と指示的行動を冷静考えて選択するようになりました。

以前もご紹介したのですが、これから新入社員を迎える皆様には、OJTの教科書として傍らにおいていただきたい2冊はやっぱりコレです。

1分間マネジャー―何を示し、どう褒め、どう叱るか!
K.ブランチャード,S.ジョンソン
ダイヤモンド社

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2冊とも2~3時間あれば読めますし、かなりオススメ。

1分間リーダーシップ―能力とヤル気に即した4つの実践指導法
K.ブランチャード
ダイヤモンド社

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教える必要がある時に教え、注意する必要がある時に注意し、励ます必要がある時に励まし、誉める必要がある時には誉め、聴いて欲しい時に聴く。

逆に、教えなければならない時に考えさせたり、誉めたり、励ましが必要な時に教えたり注意したり、聴いて欲しい時に委任したり、そんなことになっていないか、

できているかは別ですが、少なくとも私自身の頭はクールになっています。

そう、自分の理想や価値観や経験を手放して、現実に対応すること。
「今、ここ」に生きるって、こういうことなんだなぁ・・・って痛感します。

そして、次はDiSCを応用することになったこと。

行動特性に基づき、4つのタイプの強弱バランスで人を見るようになったこと。

これまでもいくつかのアセスメントの視点から、自己理解・他者理解、自己受容・他者受容を試みておりましたが、DiSCの実践のしやすさには、毎度助けられています。

特に私は日常的には「i」「S」の傾向が強くなります。

仕事の時に、特に「D」や「C」が強く出ている相手には、事実に基づき、結論や根拠について端的に話すスタイルに切り替え、心に寄り添いすぎる自分おなじみのコミュニケーションスタイルを手放します。

これはトレーニングです。
コミュニケーションのインストラクターとしての鍛錬は責任なのです・・・・

無論、これらの理論に基づく面談は、「型」みたいなものであり、自分も相手も生身の人間である以上は、上手くいかないなんてことだって往々にしてあるもの。

でも、

『実践なき理論は空虚である。理論なき実践は無謀である。』 (ピーター・ドラッカー)


「実践なき理論は空虚である」は交流分析理論を学び始めた頃に、「知ってるだけじゃダメ、考えてるだけじゃダメ」と痛感しましたが、

「理論なき実践は無謀である」は、ここ数日のような「1回限りの面談」において、いかに効果的に時間をコントロールする責任を果たすかにおいては、肝に命じておく必要があるように思うのです。

タブンムダナシコウキライナワタシ・・・

若い頃は、自分の勘・経験・度胸・根性で乗り切れると思いましたが、最近は、大きな失敗が立場上許されなくなったことや、

時間と成果(行動変容)を常に意識する必要があり、キリがないと思っていた手段も迷いなく学ぶことにしました。

1年前には、手段に振り回されて疲れていましたが、今は、自分のありたい姿の中で、ミッションを全うしていくための不可欠な手段と感じれば積極的に投資もします。

自分自身が恐ろしく学び続け、支援の手段を複数持ち、それらを実践しながら、相手の力強い成長や問題解決に貢献していくこと、これが私の仕事の責任なんです・・・。

12月から2月までの3ヶ月はインプット期であり、3月は、自分の軸を見直しながら、4月以降の繁忙期に備えます。

今年は、夏にはDiSCをはじめ、自己受容・他者受容のためのワークショップを開催していく予定です。

本格的なアウトプット期が近づいてきました。
ワクワクしつつも、心身を整えて臨みます。

プチっとお願いします。



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2 コメント

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貴重な情報を… (たなか)
2010-03-22 19:05:16
日記がアップされていたのを、今気がつきました

貴重な情報をありがとうございます

早速、2冊の本を読んでみたいと思います!

私は、人よりも少しだけ「エピソード記憶」に関して長けているようで、講演会などで講師の先生に教わったことをずっと覚えていたりします

そのかわり、数字的な記憶が苦手だったりします

ですから、人から聴いた話や本で読んだ事柄は良く頭に残っています

ただ、大切なことはこれらをいかに実行できるかだと思っています!

はるさんから、教えて頂いた本を読んで、自分なりに吸収して、それを実行していきたいと思います

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お役に立てることを願っています (はる)
2010-03-22 23:47:38
たなかさん

コメントありがとうございます。
話は、さすがにアメリカンな感じなんですが、すごいわかりやすいです。

この通りに行くかは、相手の個性にもよるのですが、それはいつかDiSCをともに学べる日が来るといいなあと思っていますっ。
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