孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

中国・内モンゴル自治区における中国語教育強化 反発する住民 共産党政権の内外統一運動への警戒感

2020-09-10 23:17:29 | 中国

(モンゴル文字のスローガンを掲げて抗議(モンゴルの首都ウランバートル)【9月10日号 Newsweek】 取材が制限されているせいでしょうか、抗議の混乱を映した画像がなかなかありません。)

 

【「私たちの母語はモンゴル語!」「私たちは死ぬまでモンゴル人!」】

昨日ブログでは、中国・新疆ウイグル自治区における中国政府のウイグル族等弾圧に関連して、新疆で中国地方政当局などの協力で撮影されたディズニー映画「ムーラン」がアメリカの対中国政策の硬化もあって批判を浴びているという話題を取り上げました。

 

中国の少数民族弾圧・強引な同化政策という点で、今日はその続きとも言える話で、最近表面化している内モンゴル自治区における中国語教育強化、それに反対するモンゴル族住民の話です。

 

****中国語教育強化、抗議広がる 内モンゴル自治区、「文化の危機」****

中国内モンゴル自治区の学校で9月から中国語教育が強化されたことに対し、モンゴル族による授業のボイコットや大規模な抗議活動が起きている。中国政府は近年、ほかの少数民族にも標準中国語を普及させる政策を進めているが、モンゴル族の強い反発に遭った形だ。

 

 ■取り締まりで逮捕者も

自治区政府は8月26日、「民族の交流と融和を進める」などとして、モンゴル族の民族学校の小学1年と中学1年の「中国語」の授業では、従来のモンゴル語ではなく中国語で教えるとの方針を通知。教科書もモンゴル語を主体としたものから漢民族の学校と同じものに変更し、来年からは道徳、再来年からは歴史の授業でも同様の対応をとるとした。

 

9月の新学期の直前に示された変更に対し、モンゴル族の保護者や教員、研究者らが「民族文化の危機だ」などと反発。

 

自治区東部の通遼市や区都フフホト市など各地で抗議活動や授業のボイコットが起き、AFP通信などによると、参加者は各都市をあわせて数万人規模に達した模様だ。

 

隣国モンゴルの国営放送によると、首都ウランバートルでもこのほど、内モンゴル自治区出身者らが中国大使館前などで抗議した。

 

自治区政府は「(中国語、道徳などの)3科目以外はこれまでと変わらない」「(新課程は)就職に有利に働く」などと繰り返し釈明したが事態は収まらず、AFP通信などによると、当局の取り締まりで逮捕者やけが人が出ている。警察がデモ参加者の顔写真を公開して懸賞金をかけたり、デモの様子を伝える投稿がSNSから削除されたりもしている。

 

中国国営新華社通信によると、趙克志・公安相が自治区に入り、地元の警察幹部らに「反分裂闘争を進め、地域の安定を守れ」と指示した。

 

習近平(シーチンピン)指導部は「中華民族」としての一体感を強めようと、近年、少数民族への中国語教育を強化。内モンゴル自治区と同様の措置は2017年に新疆ウイグル自治区、18年にチベット自治区でも導入されている。

 

内モンゴル自治区では資源開発などで伝統的な生活環境や暮らしが激変し、失業や格差の拡大などが深刻化。11年には炭鉱に出入りする車両に遊牧民がひき殺された事件を機に激しい抗議運動が広がるなど、民族意識の高まりも指摘されている。(後略) 【9月8日 朝日】

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“2010年の調査でモンゴル族の人口は約598万人で、チワン族(約1693万人)、ウイグル族(約1007万人)、チベット族(約628万人)などに次いで9番目に多い。”【同上】とのこと。

 

モンゴル族住民の抗議の様子については、以下のようにも。

 

****内モンゴルから母語教育を奪う共産党の非道****

(中略)この措置にモンゴル人の保護者が反発。新学期以降、子供を学校に送らなかった。

モンゴル人の児童・生徒が約1000人いるナイマン旗地区では、新学期初日に登校した子供が10人にとどまった。

 

ネット上に公開された動画には、子供を学校から連れ帰ろうとするモンゴル人保護者と、これを阻止しようとする警官がにらみ合う場面を捉えたものもある。

 

BBCによれば、抗議行動に対応するため数百人規模の警官が役人されたある地区では、数時間に及ぶにらみ合いの末に、保護者が警察のバリケードを突破して子供たちを連れ戻した。

 

モンゴル人の子供たちが「私たちの母語はモンゴル語!」「私たちは死ぬまでモンゴル人!」と叫んでいる動画もある。(後略)【9月15日号 Newsweek日本語版】

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中国語教育強化の具体的内容については、以下のようにも。

 

****中国政府にモンゴル語を奪われるモンゴル人の怒り****

(中略)この規定では、今年(2020年)9月1日から始まる秋の学期から、内モンゴル自治区内の民族語(モンゴル語、朝鮮語)で行われていた国語(語文)授業の学科は、小学校1年から段階的に全国共通の(漢語の)教科書、共通の教材を使うことになるという。また今後2年の間に小学校1年の政治、歴史教科が漢語授業に変わっていくという。

 

内モンゴル自治区の学校では、自治区成立以降、もともと第1類双語教育と呼ばれるバイリンガル教育が実施されていた。これは、国語を含む各学科の授業はモンゴル語で行われ、それとは別に小学校3年から漢語の授業が第2語学として行われる形だった。

 

この方式だと、モンゴル人の子供たちはまず母語であるモンゴル語の基礎を習得したうえで第2言語の漢語を学び、母語と漢語が使えるバイリンガルになれる。

 

また、ほかの学科も母語で学べることから、授業への理解も深く、専門性も身に着けやすい。このスタイルの教育は、これまで内モンゴル自治区出身の優秀な人材育成に貢献してきたとされている。(中略)

 

これに代わる第2類双語教育モデルだと、各学科を漢語で授業を行い、これとは別に第2言語で民族語(モンゴル語)の授業が行われるという形になる。

 

それを小学校1年から始めるとなると、子供たちはモンゴル語の基礎も固まらず、また漢語もほとんど理解できていない状況から漢語授業で教科についていかねばならず、学力の低下が懸念される。

 

そして何より、母語をモンゴル語から漢語に変更させられることで、民族のアイデンティティや文化を含めたモンゴル語の衰退、喪失が心配される。

 

おそらく中共政権の真の目的はそれで、民族の言葉を失わせ、モンゴル人を漢人化させようという政策なのだ。また、モンゴル人の中から、優秀な知的な人材の輩出は、漢人社会にとって望ましくないのかもしれない。

 

習近平政権になってから、中国は祖国分裂の動きを非常に警戒するようになっている。このためチベット、ウイグル、香港などの固有の言語、文化を消し去り、中国人としてのアイデンティティを植え付けようとする政策を次々打ち出してきた。

 

だが、性急で乱暴なこうした「中国化」は、むしろ各地域の民族の強い反感と中共政府への嫌悪を生み、各地で激しい抵抗運動を引き起こしている。これを警戒してさらに厳しい弾圧や統制を加え、民族の言葉やアイデンティティを消し去ろうとしているのが、今の中共の民族政策や香港政策だ。【9月3日 福島 香織氏 JBpres】

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“第1言語が漢語となることで、母語であるモンゴル語は、事実上外国語として学ぶことになる。同自治区出身者によると、自治区では民族学校の数を減らすことで自宅の遠い子供を入寮させる策が進められている地域があり、家庭から隔離されることでモンゴル語を読み書きする機会が極端に減ることが懸念される。”【9月10日 Viewpoint】

 

こうした混乱が国外で少数民族弾圧的な論調で報じられることに、中国政府は不快感を示しています。

 

****バイリンガル教育めぐる報道に中国外交部が不快感―米華字メディア****

米華字メディア・多維新聞は4日、中国内モンゴル自治区で実施される中国語と民族語によるバイリンガル教育について、同国外交部が関連する報道に「政治的なあおりだ」と不快感を示したことを報じた。(中略)

外交部の3日の定例記者会見で、現地の抗議活動について問われた華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は「関連する報道は下心のある政治的なあおりだ」と述べ、「国家標準語は国家主権の象徴であり、その学習と使用は一人ひとりの権利、義務だ」「中国政府は法律に基づき、少数民族地区において標準語の普及を行っている。各民族語について一律平等の原則を堅持しており、法によって各民族がその言語を使用、発展させる自由を保障している」と説明。

 

「中国のように法律や具体的な措置で少数民族の民族語使用の権利を保護しているかどうか、他の国は知らないのですか」とも指摘した。【9月4日 レコードチャイナ】

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【中国共産党の内外モンゴル統一運動への警戒感 文革時には大虐殺ジェノサイドも】

言うまでなく漢民族とモンゴル族の抗争は中国4千年の歴史の大きな軸のひとつですが、独立国のモンゴルと中国領内モンゴルに分離したここ数十年においても、内外モンゴル統一運動への警戒から中国・文化大革命時に「内モンゴル人民革命党粛清事件」と呼ばれる大規模なジェノサイドが起きています。

 

こうしたモンゴル族に対する警戒感が今回の教育改定の背景にあるとも指摘されています。

 

*****内モンゴル人民革命党粛清事件******

(中略)1949年中華人民共和国が建国されると、内モンゴル自治区には漢民族の大量移住が行われ自治区内におけるモンゴル人の人口比率は大幅に減少した。

 

1960年代になり中ソ対立が顕在化すると「内外モンゴルの統一」を口実にソ連の介入を招きかねない内モンゴルの自治は徹底的な弾圧を受けることとなる。

 

1966年に開始された文化大革命で内モンゴルへの中央からの介入がより強化され、7月12日鄧小平は内モンゴル自治区主席であったウランフを呼び出し、「内外モンゴル統一を企む民族分裂主義者」「現代の王公となって独立王国を築こうとしている」などと攻撃して失脚させた。

 

内モンゴルでは内人党(内モンゴル人民革命党)分子とされたモンゴル人が弾圧された。

 

こうした混乱は続き1969年には内モンゴル自治区に軍政施行、内モンゴル生産建設兵団が組織的に送り込まれ、1970年には内モンゴル自治区は廃止され周辺各省により分割された。

 

1966年から1976年にかけて中国政府内モンゴル自治区南モンゴル)、新疆ウイグル自治区東トルキスタン)、青海省チベット)、甘粛省東北三省満洲)に先住していたモンゴル人に対して「分裂主義者」「地域国粋主義者」などの罪名のもとで70万から80万人を投獄し、5万人から十数万人を殺害した。これは当時の内モンゴル自治区の人口の6割以上を占める。

 

1979年になり内モンゴル自治区は再設置され、ウランフも名誉回復されたが、内モンゴル独立運動は徹底的に弾圧された。

 

2010年、この事件を追及した楊海英の著作、『墓標なき草原 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』が司馬遼太郎賞を受賞した。楊海英はまた同粛清事件に関する第一次資料を編集し、2019年までに合計12冊を風響社から刊行している。

 

内モンゴル人民革命党粛清事件に端を発したモンゴル人大量虐殺事件は現在、ジェノサイドとして国際社会から認められている。【ウィキペディア】

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****中国政府が恐れるモンゴル人の抵抗運動****

(中略)内モンゴル自治区はいったん解体されて文革後に再設置されたが、この大粛清で中国国内の南モンゴル独立運動の目は徹底的につぶされた。

 

そのため、その後の中共の民族弾圧の矛先はむしろ、強い精神的支柱(ダライ・ラマ14世)を持つチベット人や、世界宗教の背景があるウイグル人に集中した。国際社会でも中国の民族問題といえばチベットやウイグルの問題ばかりが話題になった。

 

だが中国において、かつて最も独立があり得ると恐れられたのは南モンゴルだった。内モンゴル自治区では、2011年に、炭鉱開発に抵抗するモンゴル人遊牧民を漢人がトラックで故意にひき殺したことを発端として大規模抗議運動が起きた。この時、モンゴル人の抵抗運動の怖さを知る胡錦涛政権は、漢人運転手を速やかに死刑判決に処し、鎮静化を図った。

 

習近平政権は、このモンゴル人の抗議運動をうまく鎮静化できるだろうか。下手を打てば、チベット、ウイグル、香港と複合的に反政府運動が燃え広がることになるかもしれない。【前出 9月3日 福島 香織氏 JBpres】

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上記『墓標なき草原 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』の著者、楊海英氏は一般メディアに先駆けて、7月からこの教育問題を取り上げています。

 

****中国が傲慢な理由で強行した「モンゴル語教育停止」の衝撃****

モンゴル語教育に安楽死を命じる――中国政府は6月末、そのような政治的目的を帯びた秘密文書を内モンゴル自治区に届けた。今秋の新学期から、学校におけるモンゴル語教育を停止するという内容である。

 

(中略)その口実も実に傲慢だった。

いわく、モンゴル語は先進的な科学技術や中国流の思想道徳を教えるのに不向きで、「優れた言語」である中国語こそがIT時代にふさわしいという。(中略)

 

1957年まで中国とソ連、それにモンゴル人民共和国のモンゴル人はキリル文字による表記を共有していた。

 

しかし中ソが反目し合うようになると、中国は域内のモンゴル人のキリル文字使用を禁止し、促進派を粛清した。それ以降、内モンゴル自治区は伝統的な縦書きのウイグル文字を使い、中国政府も奨励していた。

 

近年、モンゴルは長く使ってきたキリル文字を見直し、ウイグル文字の使用を強化する政策を公表。このままでは両国のモンゴル人が同じ文章を読み、同一の思想を共有するようになる、と判断した習近平(シー・チンピン)政権はモンゴル語教育そのものの停止を命じる強権の発動に舵を切ったのである。(後略)【7月22日 楊海英氏 Newsweek】

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楊海英氏の主張するように、今回変更の背景に、モンゴルにおけるウイグル文字の使用を強化があったのかどうかは知りません。楊海英氏はかねてより中国共産党に対しては、こうした厳しい批判を行っています。

 

【中国との良好な関係を構築をせざるをえないモンゴル政府】

その同族のモンゴルは、今回の混乱をどう見ているのか・・・心情的には内モンゴル住民を支援したいが、中国との関係悪化は避けたいという、微妙な立場があるようです。

 

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モンゴルの人々は、内モンゴル自治区の窮状を懸念している。だがモンゴルは中国に対して経済面で大きく依存し

ているため、強い姿勢には出られない。

 

モンゴルの輸出の8割以上が中国向けであることを利用し、中国が同国に経済的な制裁を加えたこともある。2016年にモンゴルがダライーラマ14世の訪問を受け入れると、中国はモンゴルからの輸入品に高関税を課した。

 

いま中国が国内に残るわずかなモンゴル文化を抑圧しても、モンゴルの人々は悔しさをのみ込みつつネットを通じて見つめるのが精いっぱいだ。【前出 9月15日号 Newsweek日本語版】

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今回の問題に限らず、モンゴルの中国への対応については、「政府としては中国との良好な関係を構築をせざるをえない」という事情があります。

 

****中国との提携、モンゴルには受け入れざるを得ない事情****

中国政府外交部の陸慷外交官は(2018年8月)24日の定例記者会見で、モンゴル国を公式訪問した中国の王毅外相が、モンゴル側から大いに重視されたことについて、「モンゴル国は『一帯一路』を共に建設する天然のパートナーだ」などと述べた。

 

モンゴル人の間での対中感情は良好とはいえないが、政府としては中国との良好な関係を構築をせざるをえない状況だ。(中略)

陸慷外交官は24日の記者会見で、「中国とモンゴルは山も川も連なった、友好的な隣国だ。モンゴル国は『一帯一路』を共に建設する天然のパートナーだ」などと述べ、両国の協力で双方が新たなチャンスを得ることができるなどと主張した。

しかし、モンゴル国民の対中感情は、良好とは言えない状況だ。まずは、人口がわずか300万人程度のモンゴル国が人口が14億人近い中国に接しているという、「人口圧力」に対する警戒感がある。しかも、内陸国であるモンゴル国は、海への出口を中国に抑えられているという恐怖感がある。

また、裕福になった中国人男性がモンゴル国で愛人を持つなどの行為に対する嫌悪感もある。

しかし、自国経済を安定して発展せねばならないモンゴル国政府には、中国との良好な関係を推進せねばならない構図がある。そのため、モンゴル国政府は中国の意向を最大限に受け入れねばならない「宿命」を持っていると言える。

 

なお、中国国内では、内モンゴル自治区を中心に580万人のモンゴル族(モンゴル民族)が暮らしている。中国における民族分類は戸籍上のもので、実際にはモンゴル語を全く話せないモンゴル族も多いが、それでも、中国国内のモンゴル民族人口はモンゴル国よりも多いと考えてよい。

モンゴル国と内モンゴル自治区の歴史的所属については中国側とモンゴル国では見解が分かれている。モンゴル国側は「モンゴルはもともと中国とは別の国。元朝時代にはモンゴルが中国を支配したが撤退した。内モンゴル自治区は本来、モンゴル人の土地だったが、歴史の経緯により手放すことになった」だ。

一方の中国は「モンゴル民族はもともと中国の多くの民族の一つだ。20世紀になってからの歴史の変動により、モンゴル国は中国から分離した。ただし中国はモンゴル国の独立を承認した」との見解だ。

双方の歴史見解は異なるが、中国はモンゴル国の独立を認め、モンゴル国も中国領内モンゴルの領有権を主張する考えはないと明言している。つまり双方が、「過去のことは追求しない」との方針を堅持しているので、「歴史問題」が表面化することはない状況だ。【2018年8月25日 レコードチャイナ】
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****モンゴル大統領、中国に羊3万匹寄贈=習主席と会談****

中国外務省によると、モンゴルのバトトルガ大統領は27日、北京で会談した習近平国家主席に支援物資として羊3万匹の寄贈証を渡し、友好関係をアピールした。新型コロナウイルスの感染拡大以降、訪中した国家元首は初めて。

 バトトルガ氏は「苦しい時に助け合いたい」と強調。習氏は「モンゴル政府や国民の貴重な支援と助けを得た」と謝意を伝えた。【2月27日 時事】 

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