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私の愛聴盤 (第38回)

2014-04-23 | 私の愛聴盤
第38回はウェス・モンゴメリーの「ボス・ギター」です。

ウェス・モンゴメリー (Wes Montgomery) 1923年3月6日 - 1968年6月15日
インディアナ州インディアナポリス生まれ

ギター奏法において、ピックを使用せず右手の親指だけで弦をヒットする「サム・ピック奏法」を確立すると共に、一度に2つの弦を弾く「オクターヴ奏法」で一世を風靡した天才ギタリストです。
インディアナポリス在住のローカル・ミュージシャンとしてプレイしていたウェスを、巡業で訪れたキャノンボール・アダレイが、そのプレイを聴いて驚愕し、当時専属であったリヴァーサイド・レコードのプロデューサーのオリン・キープニュースに紹介したことから、たちまち評判となり、1959年10月にニューヨークにおいて、オルガンとドラムスを加えたトリオで、最初のレコーディングを行っています。
この時、既に36歳、遅咲きのミュージシャンです。

また、最初のレコーディングのエピソードとして、ウエスは無類の飛行機嫌いであり、飛行機に愛器を乗せたくないとの理由から、ケニー・バレルのギター(ギブソンL-7)と、フェンダーのツイン・アンプを借用して初リーダー・セッションに臨んだとされています。
それは兎も角、ピックを使わないギター音はとても暖かく、力強く、自然な感じがします。
そして、演奏においては1曲の中で、シングル・トーンによるソロとオクターブ奏法、それにコード奏法の3種類が楽しめるところも魅力です。
ウェスによるオクターブ奏法は、ギターの1と3弦、2と4弦、3と5弦、4と6弦のオクターブを使い、それ以外のオクターブ運指は使われず、また、1と3弦、2と4弦は人さし指と小指、それ以外は人さし指と薬指で弾かれているそうです。
そのウエスは、下積み時代のハード・ワークや、持病の狭心症がたたり、働き盛りの45歳の若さで亡くなってしまいました。

今回のアルバム「ボス・ギター」はリバーサイド・レコードから発売されましたが、abc RECORDSに移ってタイトルが「ディス・イズ・ウエス・モンゴメリー」となり、ジャケット・デザインも変りました。
「THIS IS WES MONTGOMWRY」 abc RECORDS RS 3012 
   
1. BESAME MUCHO
2. DEARY BELOVED
3. DAYS OF WINE AND ROSES
4. THE TRICK BAG
5. CANADIAN SUNSET
6. FRIED PIES
7. THE BREEZE AND I
8. FOR HEAVEN’S SAKE
WES MONTGOMERY(g) MEL RHYNE(org) JIMMY COBB(ds) 録音 1963年4月22日

このアルバムは、シンプルなトリオ構成となっていて、ウエスのギターとオルガンのソロがたっぷり楽しめることと、ベサメ・ムーチョを始め、幾つかのポップ曲が入っていて、それが素晴らしいジャズ曲として演奏されているところが良いです。
そのベサメ・ムーチョ、何と速い3拍子で演奏され、最初からウエスの驚異的ギターが楽しめます。
その他、酒バラ、カナダの夕日、そよ風と私といった馴染み曲を素材とした時の上手さも、ウエスが一流である証ですし、オリジナルのフライド・パイズではオクターブ奏法をたっぷり聴くことができます。

このアルバムのオリジナルは、下記のジャケットで、こちらのCDには追加2曲のボーナス・トラックが入っていて、ベサメ・ムーチョを他のバージョンで聴くことができます。
そして、私の車のHDにも入れて聴いている、ゴキゲンな1枚でもあります。
 

コメント
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