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リー・コニッツの 「モーション」

2013-07-26 | JAZZ
リー・コニッツ 1927年10月13日 シカゴ生まれ
白人アルト・サックス奏者の第一人者で、チャーリー・パーカーに心酔し、その影響を強く受けていて、ジャズの根幹であるアドリブの極限を追及してきた一人でもあり、その「アドリブ」がたっぷり記録されているアルバムとして「モーション」を取りあげました。
このアルバムを取り上げたもう一つの理由は、ベースとドラムのピアノレス・トリオ編成となっていて、ドラマーには先の「私の愛聴盤第19回」で登場した、エルヴィン・ジョーンズが担当しているからで、一見異色の組み合わせにも思えるのですが、これがエキサイティングでスリリングな結果を生んでいます。
エルヴィンは、ソニー・ロリンズのピアノレス・トリオで、ビレッジ・ヴァンガードでのライブ録音(1957年11月3日)が有名ですが、およそ4年後のこちらのアルバムの迫力も負けていません。

この「モーション」は、LPに5曲が収録されていますが、後に3曲追加されたCDが発売となり、更には37曲入りのCD3枚組も輸入盤で出ています。
そして大抵はステレオ録音で、いずれのソースも、左にコニッツのアルトが、右にベースとドラムが分かれています。
しかし、これをモノラルLPで聴くと、一層集中力が高まり迫力が増します。

「MOTION」 VERVE V - 8399  
   
1. I REMEMBER YOU
2. ALL OF ME
3. FOOLIN’ MYSELF
4. YOU’D BE SO NICE TO COME HOME TO
5. I’LL REMEMBER APRIL

CDの追加3曲
6. YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS
7. OUT OF NOWHERE
8. IT’S YOU OR NO ONE
LEE KONITZ(as) ELVIN JONES(ds) SONNY DALLAS(b)  録音1961年8月29日 NY

そして、CDの帯にも書かれている通り、このアルバムはインプロヴィゼーションの極致の内容で、いずれの曲も冒頭からアドリブ演奏となり、テーマは出てきません。
ジャズで良く言うテーマ~アドリブ~テーマのパターンは無く、曲の最後にテーマの片鱗が少し聴こえるだけです。
またエルヴィンのドラムも、バス・ドラの音がしっかり収録され、サックスと対峙していて、この間をベースが同じテンポで淡々と刻んでいます。

国内盤CDは1986年に8曲入りが、2007年にオリジナル・フォーマットの5曲入りが発売されています。
いずれも解説書が付いていますが、違う切り口で書かれているので、この2つを紹介します。
   



なお、上記のLPとCDのジャケットの色合いが異なりますが、LPは制作され既に50年が経過しているためで、元はCDの様に「赤」だったと思われます。
サックスが中心となったピアノレス・トリオのアルバムは「私の愛聴盤第13回」のアルバート・アイラー(スピリチュアル・ユニティ)もそうでしたが、他にも多く制作されているので、これらについては、機会を見つけて改めて紹介したいと思います。

コメント
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