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私の愛聴盤(第18回)

2013-07-14 | 私の愛聴盤
第18回は、バディ・デフランコの1枚です。
バデイ・デフランコ(BUDDY DeFRANCO) 1923年2月17日 ニュージャージー州カムデン生まれ

ベニー・グッドマンやアーティ・ショウと並ぶクラリネットの名奏者で、最初はビックバンドでスタートしています。
彼の音楽歴はというと、ハイスクールで音楽理論を学んだ後、上記2人の演奏を聴いてジャズに目覚め、15歳でジャズ・コンテストに優勝し、翌年にはジーン・クルーパ、チャーリー・バーネット、トミー・ドーシーなどのビックバンドで活躍するようになり、1945年にはダウンビート誌の人気投票で、クラリネット部門の1位の座を獲得しています。
1948年に独立し、カウント・ベイシーのコンボ、自己のビックバンド、J.A.T.P.などで活躍するも、クラリネットという楽器の特性から、モダンジャズの時代になるに従って、次第に第一線から遠ざかっていきました。
それがレイ・マッキンレーに続き、1966年から1974年までのグレン・ミラー楽団のリーダーを務めたことをきっかけに、ジャズ界に復帰し、再び演奏活動を行うようになっています。

写真は1953年9月、54年4月にNYで録音された「オダリスク」というアルバムで、A面はビックバンド、B面はソニー・クラークがピアノを担当しているカルテットの演奏が収められています。
古い資料をひっくり返していたら、バディ・デフランコがグレン・ミラー楽団で来日し、今は無き新宿厚生年金会館ホールで公演を行った時のチケットがありました。
そして最も初期のグレン・ミラー楽団員の写真とサインです。
     

本題に戻って、バディ・デフランコはノーグラン、またはクレフ(後のヴァーブ)レーベルに数多くの録音を残しており、CDでも発売されています。


この中での愛聴盤は、彼自身が最も充実していた頃に録音された「クッキング・ザ・ブルース」です。
「COOKING THE BLUES」 CLEF MGV 8221  ( 国内盤 POJJ -1519 )
   
1. I CAN’T GET STARTED
2. COOKING THE BLUES
3. STARDUST
4. HOW ABOUT YOU
5. LITTLE GIRL BLUE
6. INDIAN SUMMER
BUDDY DeFRANCO(cl) SONNY CLARK(p,org) TAL FARLOW(g) GENE WRIGHT(b) 
BOBBY WHITE(ds)  録音 1955年8月26日 LA

バディ・デフランコの一連のアルバムには、ピアニストのソニー・クラークが参加しているものが多く、ここでは珍しく1.3.5.の3曲で、オルガンも弾いています。(5.ではオルガンのソロも聴かせます)
バディのクラリネットの音質は、ベニー・グッドマンよりハードで、しかもモダンな奏法が特徴です。
このアルバムと「スウィート・アンド・ラヴリー」の2枚には、ギターのタル・ファーロウも参加していて、西海岸の最高のリズムセクションを従えた内容となっています。
しかもバディ32歳、タル34歳、ソニー24歳と若々しい面々です。
タイトルは「ブルースを料理」となっていますが、全6曲の中でのブルースは、後にデイブ・ブルーベックのカルテットで活躍することになるベーシストのジーン・ライトが作曲したタイトル曲のみです。
その他はスタンダードばかりですが、ソニーはブルース感覚に溢れたピアノ・ソロを披露し、タルも一聴すればすぐ彼だと分かるソロを展開しています。
このアルバムを最初に聴いたのは、まだジャズを聴き始めて間もない頃、帰省した折りに田舎のジャズ喫茶で、A面3曲を聴き終えて、ずいぶん内容の濃い演奏だなぁ~と思っていたら、店のママさんが「ゴメン、45回転で掛けていたぁ~」と言って、皆で大笑いした想い出のLPでもあります。
こんなこと、CDではありえませんよね。

コメント
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