銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

「爆問学問」の京都大学・訪問が強い印象を与えて

2008-12-07 01:42:50 | Weblog
 NHKの火曜日の夜に、爆笑問題が、学者を訪ねて、その研究成果を視聴者へ伝達するという番組「爆問学問、ニッポンの教養」があります。私は昼間のうちの、番組宣伝を見て、惹かれて見はじめて、一番驚いた週は、数学の学者を訪問した週でした。今、データを探している暇がなくて、その週のタイトルと、学者の名前を忘れましたが、振り子の形をした人形が、無限に動いていくという映像があったと思います。

 その時に、太田さんがこだわった事が、一番強い印象を私に与えました。この先生は数学の先生で、ものすごい公式を編み出して、何かを証明した方なのですが、<一番最初の入り口で、太田さんが躓いたと言う、形>で鋭い質問を、先生に浴びせたのです。それは、公理と言うか、原初的な数学の決め事を、「どうして、そういう風に決めるのか。それが判らない」と太田さんが言ったからです。これには先生もたじたじでした。

 先生の方は数学の専門家ですから、そこら辺りは圧倒的に、自明のことなのです。ところが、門外漢の太田さんは、そこから、疑い始める。学問とは疑問を持つことから始まるわけですから、私は太田さんの姿勢が正しいと思い、非常に感動しました。爆笑問題のほかの番組はあんまり見た事が無いのですが、この一篇で、いっぺんに、ファンになってしまいました。

 爆笑問題をタレントとして紹介するウエブ頁を開いてみると、一回、苦労した時期もあるようで、その後のこういう素晴しい活躍らしいのです。若いけれど、修羅場をくぐってきている二人のようです。

 今NHKのホーム頁、を開いてみると、爆問学問・ニッポンの教養は、2007年の四月からファイル1となっています。そこから始まったと仮定して、時々、特集時間があって、大学を訪ねる(一つの教室ではなくて、大学を総体として、訪ねる)企画があるようで、今まで、慶応、京大、芸大、早大を訪問しているようです。一番最近が早稲田ですが、その時に、また、番組宣伝として京大の訪問の映像が流れました。

 私自身は、慶応だけは見逃しておりますが、その他の三つの大学のうち、京大が抜群に面白かったと思っております。それは、例の太田さんのこだわりがここでも発揮されたからです。つまり、「弟子の方が、優秀な、しかもまったく新しい理論を構築したときに、教授の方は、その弟子をどう扱うか? 放り出すのか、それとも、自分の次の教授として育て上げるのか?」と言う、設問を投げかけたからです。

 その時にひな壇上の有名教授方との、やり取りがユーモラスと言ってよいほど、劇的でした。会場の聴衆に混ざって、若手の教授陣で、過去に、この番組の通常の時間に出た人たちもあって、それらとの対話と、ひな壇上の有名な(業績の高い)教授たちとの対応も違い、非常に、活気付きました。

 これは、私も大学に勤めていた事があるので、よくわかるのですが、大学の教授はテレビなど見ないのです。偉ぶっているというわけでもなくて、夕方五時ごろまでは、講義があったり、電話がかかってきたりするので、集中できないと言うことで、日が暮れてから一仕事が始まるので、いわゆるテレビのゴールデンアワー(夜の7時から10時ごろ)などには、おうちにはまだ、帰宅できていないはずなのです。もし、帰宅しておられても、レコード(クラシック)を聞くぐらいの趣味で、過されるはずです。昼間頭を使いすぎるので、休みを取るということでしょう。

 主人がよく言う笑い話に、45年以上前に学友と旅行をして、実家に泊まり、次の日の昼に、仲間四人ぐらいで、『てなもんや三度傘』を見ていたら、その友人の中のひとりが「これなあに?」といったので、お母さんが「あの人は、どういう育ちなの?」と主人に、後で、質問をしたそうです。

 お若い方はご存じない番組かもしれませんが、澤田隆二と言うプロデューサーと藤田まことのコンビで、抱腹絶倒というほど、笑わせてくれる番組だったのですが、その人の家では、一度も見た事がないようでした。その友人はとても頭がよく、しかも社会人としても、ちゃんとした人(私も実際にあった事があるので、知っていますが)なのですが、てなもんや三度傘を見ても、ほかの人と同じ場面で、笑うことは無かったという話です。で、主人は母に、「あの人は、学者の息子だし、御三卿(徳川慶喜公もその御三卿の一つの出身)の、生まれだから、過去に『てなもんや三度傘』を見た事が無いんだろうと、説明をしておいたらしいのです。

 もちろん、この京大の先生方も、事前に、ある程度の予備知識を得られたのでしょうが、京都と言う地理的な条件と、理科系の学者であるなどと言う条件が重なると、タレントとしての、『爆笑問題』に関する知識なんか、重要にも思えなくて、右から左へ頭の中を素通りしてしまって、『単なるNHKのアナウンサーの一人である』という程度に、事前には、思っていらっしゃったのではないかしら。

 それが、アナウンサーとは、全然違う礼儀とスピードで、質問を畳み掛けてくるので、予定調和が崩れてしまって、感情をむき出しになさる教授もいらっしゃったのです。もちろん、喧嘩と言うことではなくて、その教授のために、のちほど、単体の週も用意されましたから、単なるディベートなんですが・・・・・それでも面白かったですよ。

 その後、芸大と早大訪問の回も見ましたが、そちらでは、学生も教授も『爆笑問題』と言うタレントのすごさとか、価値をよくご承知のようで、それゆえに、羽目がはずれる場面が、少なかったのです。それは、京大の週に比べると、面白さと言う点では、劣る時間でした。

 また、この二人は、コンビがよくて、あまり状況が、煮詰まりすぎて、フリーズすると、田中さんが、上手にまとめるので、なんとか、番組が進行していきます。

 なお、この項は明日へと、続きます。この番組を借りて、準備と言うキーワードを料理したいのです。

 それから、海外のエピソードを丁寧に書いていくはずのこのブログが、突然、日本の、しかもテレビの番組の感想へと、横ずれしてしまって、それは、申し訳ございません。テレビと言う多数の人が知っている世界を描くのは、一種の他者のふんどしで勝負となるので、オリジナリティを大切にする現代アートの作家(今は美術の世界では、画家の事をこういう風に言います)としては、忸怩たる思いもあるのですが・・・・・

 ただ、海外の話は、誰も知らない小さなエピソードを書くので、それなりに説得力を持たせるためには、私自身が、相当なハイテンションを維持しないと、書けないのです。

 今、内々に忙しい事が一杯あって、テンパッて、い続けるのが無理になりました。また、余裕が出来ましたら、海外の小さなお話、(それは、私独特の、気づいたこと、なのですが)を書きますので、お待ちくださいませ。

        2008年12月7日    川崎 千恵子(筆名 雨宮 舜)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 船村徹の、モノクローム人生 | トップ | 準備は完璧ですか?・・・・... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事