AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

シティ・オブ・ゴッドではない

2008年09月01日 | しねしねシネマ
約3ヶ月ぶりの劇場鑑賞です。土曜日にミッドナイト料金1000円だったので、話題?のブラジル映画『シティ・オブ・メン』を観にいってまいりました。
私が度肝を抜かれた2003年の衝撃作『シティ・オブ・ゴッド』(以下『COG』)の監督フェルナンド・メイレレス製作ということでかなり期待していったのですが(またタイトルがよう似とるし)、今回監督は違う人がやっていたんですね~、そこを見落としてました。

舞台は『COG』と同じくブラジルはリオデジャネイロの貧民街区“ファヴェーラ”。
年端もいかんガキどもが血で血を争う銃撃戦を繰り広げるというブラジルのスラム街での実情を背景にしてるところも『COG』と全く一緒です。
しかし今回のはよりドラマティックなストーリーとなっており、そこに“友情”とか“親子愛”が盛り込まれ、結局はそれらがこの映画のテーマとなっていたようです。
10代にして父親になってしまった主人公が、最初は子守もええ加減で海辺に置き去りにしたりしてメチャクチャやったのが、だんだんと父親として自覚していくというもので、『COG』と比べたらかな~りヌル~い内容でした。
ギャングのボスとかも迷子の子供を預かってやったりとかなりやさしい。『COG』で暴虐性を剥き出しにしていたリトル・ゼみたいなイカツさは微塵もありません。ほんま肩透かしを食らった感じでした。
まぁ『COG』を未見の人には十分刺激的で面白い作品だと思いますが、あの過酷でスタイリッシュで凄まじい映像を観てしまってる人にとったら全然モノ足らんでしょう。
とにかく『COG』はドキュメントに近いヴァイオレンス映画という感じでした。『シティ・オブ・メン』はそのヴァイオレンスさが押さえられ、ちょっぴりセンチなメロドラマがふんだんに盛り込まれて甘っちょろくなってしまったわけです。
確かに今回の映画のチラシには“『COG』よりドラマティック!!『COG』の続編ではなく、また違った視点から描かれている”と謳われているので、私が勝手に『COG』みたいなのを期待したのが悪かったっちゃー悪かったんです。
でもそれならせめてタイトルをもうちょっと違ったものにするとか、製作者の名前じゃなくって監督の名前をフューチャーすべきやろ!!
ま、配給側の宣伝工作にまんまとハメられたわけですわ。

ますます劇場離れしていきそうです。

オススメ度:★★



今日の1曲:『Hale no sola sita~LA YELLOW SAMBA~』/ PE'Z
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