棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

松本城の薪能

2011-08-09 09:16:11 | 山郷の暮し
薪能の中止
松本城を背景にした絶好のステージを得ての「薪能」は今年で30回を迎えた(無料)。
数回は鑑賞し、深い感動に酔ったものだった。
久しぶりに友を誘って開会一時間前には、ビール・食い物を手に早々に席取りにでかける。
以前と違って芝生上ではなく、椅子がびっしりと並べられ心配したほどのことは無かった。
それよりも、連日の夕立の豪雨が問題。そびえるお城の背景の空はだんだんとあやしくなる。
式典神事が済みい、よいよと言う段にパラバラとなり一時中止のすえ本番となる。
パンフを失くしてしまったので題名はわからないが、花橘の精 の舞うものだった。
気品のある動きの中で、濃厚で妖艶な色気が立ち上る。思わず「うつくしいなーー」
だが、中途でポツリポツリとなり、雨脚がはっきりみえだし、雷があばれだす。
結局、中止になってしまったが、みんな残念だがしかたがあるまいと納得し、大雨のなかを駆け抜けていった。

能を観るたびに感じるのだが「完成美」とはこおいうことだとおもいしらされる。
美術評論の要素に「完成度」がどうのこうのといわれるが、ではソレは具体的にどおいうことかとなるとナカナカ定まらない。
たぶんに鑑賞者の感覚によることが多いが、伝統芸能や美術は無駄をそぎ落とされてきた「時の重さ」が完成度を高めていく。
なんといっても、鑑賞者の高いレベルが育て上げてきたのであろう。
写真は中止後の雨が降る西空
 
開会前の準備舞台   一時中止で待つ人々

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本