石上のゼロエネハウスでは、内装材のモイスを張り始めています。
住宅の内装は、ビニールクロス(壁紙)仕上げとする場合がほとんどだと思います。 非常に多くの色柄が用意されており、仕上がりもとてもきれいです。
しかしながら、当社ではここ数年、新築・リフォームいずれでも90%以上の物件の内装材にこのモイスを採用させて頂いております。(しかも全室に) 価格的には、おおよそ延べ床が30坪程度の住宅ですと、約プラス10万円程で、全室をビニールクロスからモイスに変更可能です。
内装用モイスを採用するメリットは・・・ 調湿効果、消臭効果、カビ抵抗力、帯電防止、耐火性、土に還る、接着レス、曲げ強度、素材感、メンテナンス性などなど、たくさんあります。 というかあり過ぎですね・・・
ではデメリットは・・・ 色柄が決まっている(天然鉱物なので)、高くなる(延べ床30坪をオールモイスにして約10万円)、施工が難しい(施工精度や納まりに高いレベルが必要)、前述に伴い若干工期が余計にかかる、などです。
つまり、モイスの見た目(素材感)さえ問題なければ、ほとんどのお客様がビニールクロスよりモイスを選択されているのが現状です。
とはいえ、全国的にみてもこの内装用モイスを全室に標準的に採用している建築会社は、そう多くはありません。 モイスがとても良い建材なのは皆さんが分かっているはずですが、なぜ積極的に全室に採用しないか? それは、お客様ではなく 作る側が積極的には採用をしたくないからです。 材料が高く、施工も難しく、他では当社の様に30坪でプラス10万円では絶対にできないと思いますし、工期も伸びてしまいます。
昨今のローコストデザイン住宅ブームでは、いかに安く、早く、ぱっと見の良い物を作るか?が勝負になってきています。 すると色柄が豊富なビニールクロスを使い、クロス柄を部分的に切換えて装飾としてしまう安易な方法をとってしまいます。 手間のかかる格子や板張り、塗り壁などを採用したとしても、あくまでもデザイン上のポイント程度。 とにかく安く、早く、ぱっと見の良さを追求します。
実際のところ、限られた人数でより多くの物件数を設計・施工しようと思うと、そうならざるをえなくなってしまうのもよく分かります。
が、しかし、お客様にとってみればその住宅が唯一の1棟となるわけですから、作る側はより良い物を使って、見えるところも見えない所も、誠心誠意心をこめた仕事をしなければならないのです。 もちろん、当社の職人は皆そういう気持ちで毎日作業しています。(そう信じています。)
作り手にとっては、数百分の1の住まい。 しかし 住まい手にとっては、1分の1の住まい。 住まいに対する想いにギャップができてしまう事を、常に意識していたいものです。
石上のゼロエネハウスです。
オーダーキッチンのスチールフレームが搬入されました。
脚のないダイニングテーブル一体型のキッチンです。 テーブルに脚がないと、お掃除も楽だし、コーナー位置にも座れるからとにかく便利。
様々なご希望やワガママをかなえようと、一生懸命に考え知恵をしぼります。 すると、新しい物が生まれます。 設計する者にとって、とてもワクワクして興奮する瞬間です。
その次に、それを効率よく実現するために、計算し、様々な工夫も凝らします。(ここはちょっとツライ作業ですね。)
このダイニングテーブルには脚がないので、フレームにスチールを使って頑丈に作る必要があります。 荷重によるたわみ量などもシッカリ計算して、テーブルの機能として支障のない様に設計してあります。
実は、写真の角パイプ程度のスチールでは、計算上まだ強度が足りていません。 そこで、もう一工夫が施されます。 それはいったい何か・・・? 分かります? 正解の方にもれなく粗品を贈呈いたします。 メールにて ご応募ください。
とにかくテーブルに脚がないのですから、手品と同様に タネや仕掛けが必要なんです。
五十嵐の住宅です。 外壁材は、焼杉です。
大工さんが一枚一枚ていねいに張っています。
杉板の表面をバーナーであぶり炭化させ、耐火性・耐久性を向上させます。 こうやって作る焼杉は日本の伝統的な外壁材の一つです。
実は、その表面の炭化した部分は、雨風にさらされると比較的早い段階で取れやすく、ほんの数カ月で経年変化が起こってしまいます。 しかし 当社の焼杉では、さらに防腐塗料を塗布する事で、経年変化が緩やかになる様にしています。
それでも、数年で表情は変わりますが、 時の経過を感じる事ができる自然素材の外壁材としておすすめの一品です。
ここ最近では、何年たっても表情の変らない工業製品ではなく、経年変化に伴う景観的な質の向上を期待して 自然素材を選ばれるお客様がとても増えてきました。
ピカピカの新築時より、10年後の方が美しい家、そんな家が理想ですね。
また、先回の記事 にも書きましたが、こういった木の外壁や ガルバリュウム鋼板(サイディング品でない物)を使うときには、防火構造となる様に十分に気をつけなければなりません。
防火認定は、外壁材と、下地の耐力面材と、断熱材、内装材 との組合せで取得されています。
特に、ウレタン系の断熱材や、木質系の耐力面材は、サイディングとの組合せ以外では ほとんどの場合が防火認定はとれていませんので、木の外壁やガルバリュウム鋼板の外壁は使えません。 注意が必要なところです。(気付かずに使っている会社も多い様です。)
その点、当社が採用している耐力面材のモイスと、断熱材の高性能グラスウールとの組合せは耐火性がとても高く、外壁材フリーで防火認定を取得していますので、自由にお好みの外壁材を選ぶ事が可能なのです。
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