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一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

ベタ基礎ならなんでもOK?

2008年04月22日 | りりぱっと

「りりぱっと」の基礎工事が、まもなく終わりになります。

Img_2780

ところで、

ご近所で一足早く着工した

某ハウスメーカーさんの基礎は、

 地盤改良ナシ + べた基礎

「りりぱっと」は、 

 柱状改良 + 布基礎

おそらく、そんなに違わない地盤調査結果だったはず・・・

しかしながら、なぜ違う基礎になるのでしょう?

確かに、地盤調査結果の数値だけでいうと、こちらの土地でも

ベタ基礎でも可能な数値は、出ていました。

しかし、「数値的に可能」と云うだけで、

ベタ基礎ならなんでもOKと云うことではありません。

近年、よく見かけるベタ基礎は、

立上りの基礎が、外周部にグルッとあり

内部には途切れ途切れにしかない

そんな基礎がほとんどです。

しかし本来ベタ基礎は、立上りや地中梁で途切れなく

いくつかに区画して、その区画サイズに似合った

配筋と厚みのスラブで荷重を支えます。

つまり、鉄筋コンクリート造の2階床スラブなどを造る構造と

同様な形状になっていなければ、おかしいのです。

( ちょっとわかりにくいかな・・・ )

この三条市で積雪荷重などを考慮すると

特に、リビングなどの広い部屋の下の基礎は

シッカリと区画され、その中のスラブには、

必ずダブルの配筋が必要になってくるはずです。

しかし、そのような現場に遭遇すること

ほとんどありません。

(でも、ごく一部の会社では、ちゃんとしていますよ。)

よく見かけるベタ基礎は、コストダウンのための

ベタ基礎風の強度的根拠のない危険な基礎です。

なぜ、コストダウンになるかと云うと

・根入れが浅く、手間と残土処分が省かれる。

・コンクリートの打設回数が少なく済む。

・工期が短縮できる。

などです。

近年のベタ基礎ブーム?は、消費者のために増えてきたのではなく

供給する側にとって、体裁がよく 施工上都合の良い基礎だから

増えてきたのではないでしょうか? 

「べた基礎」同様、「外断熱」なども (以前にもブログで)

消費者に対して、それが いかにも高性能な仕様であるかのように

宣伝している建築会社があり

住宅雑誌や関連書籍、そしてTVまでも 消費者により分かり易く

と解説しているのかもしれませんが、あまりにも単純に

ベタ基礎>布基礎や、外断熱>内断熱と 比較しています。

これでは、消費者が誤った知識を持ち 建築会社にうまく

丸め込まれてしまうのは無理ありません。

市役所も、第三者の検査機関でさえ

肝心な所、例えば上記の偽ベタ基礎の構造的根拠の有無などは

検査対象にはなっていませんし、断熱施工の良し悪しなども

全く関係なしで、 が出ちゃいます。

一般の方が、後悔しない住宅を建てるには

いったい何を信じて、何を頼りにしたら良いのでしょうか?

  

少々専門的で分かりにくい説明だったかもしれません。

基礎形式やベタ基礎については ↓

「住宅保証機構」 性能保証住宅標準仕様

「ベタ基礎は万能か?」

などが参考になると思います。

    

オープンハウスの予告

チラシPDF

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