昨日、お客様との打合せで、
「他の建築会社の話では、200万円程度のオプションで、
外断熱にできるそうなので、ウチも外断熱で高性能にしたい。」
というお話を頂きました。
しかし、勘違いされているようです。
お客様も、その建築会社の営業マンも・・・
外断熱にさえすれば、高性能な家になるわけでは有りません。
大きな勘違いです。
ここ新潟県では
40ミリ前後の高性能なネオマフォーム クラスの断熱材を
屋根や壁の外周に張る外断熱工法が、とても多く見受けられます。
しかし、本当にこれが200万円も出して得る高性能なのでしょうか?
逆に、「コストをかけずにそれなりの性能を出すために外断熱を・・・」
という事なら分からないでも有りません。
しかしながら、例えば いまや高断熱の基準となっている
次世代省エネ基準をクリアするには、
ネオマフォーム クラスなら、屋根には140ミリ
壁には、60ミリが必要です。
そうです。全く足りていないのです。
かといって、現実的には、こんなにぶ厚い断熱材を外周部に
張るのは、容易なことではありません。
結果、外断熱が高性能になるとは限らないのです。
むしろ、一般的に採用されている外断熱工法は、低めの性能なのです。
決して、外断熱を否定しているわけではありません。
しかし、200万円高い外断熱工法を採用すると
いかにも、その家が高性能になる様な営業をする
建築会社はどうか・・・ と思うのです。
おそらく、その営業マンは正しい知識もなしに
営業しているのでは、ないでしょうか。
次世代省エネ基準のクリアは、
断熱材と工法の原理原則さえ熟知していれば
充填断熱(内断熱)でも
コレよりずっと安いコストで可能なのです。
◇
未来の地球環境などから考えても
これまでの作っては壊す消費型の住宅から
長く住まえるストック型の住宅への転換が必要です。
そのために、耐久性や耐用性の向上と
この省エネ住宅とする事が重要になってきます。
見た目やデザインにお金をかけ、
肝心な部分(出来上がると見えなくなる部分)は、
10年も20年も昔と変わらない時代遅れな仕様のまま
そんな家をつくる建築会社は、まだたくさん有ります。
また、見えなくなる部分には
お客様もあまり興味を示さない? のかも知れません。
しかし、これからは、住宅を取得するお客様も
自分のために、そして子供や孫
未来の事も考えた住まいづくりしなければなりません。
◇
とても長くなりましたが 言いたい事は、
この建築業界には、会社の規模には関係なく
あらゆる所で偽装や不正、モラルの欠如
そして知識のない営業マンや設計者 などなど・・・
たくさんあるのです。
この業界にいる人間としてとても情けない事だけど、
消費者の方々がシッカリ見極めないといけない。
と、いうお話でした。
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