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一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

「斜めの配置」と「水平連続地窓」の解

2014年12月06日 | 女池上山の住宅
女池上山の住宅。分譲地内は超新築工事ラッシュ!で道路は大混雑 
廻りの敷地もほぼ住宅で埋まってきました。

ご近所の住宅と比べると弊社の「女池上山の住宅」はとってもコンパクト。
そして、敷地に対して斜めに建っています。


なぜ? 斜めに計画したかと言いますと、目立ちたいから・・・ ではないですよ
「開口部に良好な日差しを入れたいために真南に向ける。」そのために斜めにすることもありますが、
今回の場合は、ちょっと違います。 以下で理由をご説明いたします。



まず、今物件の敷地条件は分譲地北側の緑色の区画部分。図面上が北で、下が南です。

東西両側と南裏側には隣家が建つことになります。

ここで、普通に住宅を建てると・・・

こんな風に、とっても日当たりが悪く暗い住まいになってしまいます。 

南側(図面下側)区画のお住まいは、駐車スペースやお庭を設けるために建物を北側(図面上側)に配置します。
必然的に日当たり良好な明るい住まいになります。(ただし、プライバーの確保が難しいです。)

逆に、今物件の様な北側(図面上側)区画のお住まいは、駐車スペースを確保すると、建物が南側に寄ってしまい日当たりの良いお庭や明るく開放的なリビングは期待できません。

例えば、ビルトインガレージなどで工夫して、

建物を北側(道路側)に寄せて建てられれば、多少は明るいリビングが可能です。

しかし・・・ それでもお庭にはあまり日が当たらずジメジメに。 またリビング窓の外はすぐ裏の家なのでプライバシーの確保が取れずに、結局日中からカーテンを閉めっぱなしに・・・。 ちょっと残念な結果になるかもしれません。

そこで、「女池上山の住宅」では
敷地に対し住まいを斜めに配置。

それにより空いた三角地を駐車スペースに活用。


さらに、南に空いた三角地はお庭に。ただそこに普通に大きな開口のサッシを設けても隣地とのプライバシーの問題が出てきますので、以前ご紹介した水平連続の地窓からお庭を取り込む事にしました。


こういった工夫で、外部に対して開放的になり、かつシッカリとプライバシーを確保する事ができました。

「斜めの配置」も「水平連続の地窓」はそんな理由から出てきたもの。 単に「カッコいいから」とか「ユニークだから」といった理由で設計はしておりません

シッカリと意味のあるデザインは何年たっても残るはず。 逆に表面的につくろった意味のないデザインは数年で陳腐なものになってしまうだと思います。


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