女池上山の住宅は、大工工事が完了

珍しくちょっと余裕をもって完了しました。

道具や材料が片付いて、水平連続窓の効果でリビングの床が広がりを見せています。


この水平に連続した地窓は、フロアレベルを明るく広く見せる意図があるのはもちろんですが
一番期待しているのは、豊かな外部空間をプライバシーを確保しながら取り入れる事です。

ちょうど EN GARDEN WORKの小川さん(青い雨具の方)も来られて造園工事が開始!
この窓の幅は7m以上。両端が引違いで真ん中がFIXの特注です。

実際には特注範囲さえ超えているサイズなのですが、工夫して・・・
実は、小須戸の住宅の玄関サッシも特注範囲を超えていますが、フレームを補強したり工夫して納めています。

話は戻り・・・木造でこの7m以上のスパンを作るのにも一工夫。
柱はなくてもその上にたっぷりの壁がある。この壁を合板などで補強すれば大きな梁の代りに。

これで、このくらいのスパンは余裕でクリア。
しかし、ここで一つ問題が・・・
これだけ大きな一枚壁を浮かせた場合、上からの荷重(自重・積載・雪の重さ)はクリアしても 横からの荷重(風圧)により大きく変形してしまいます。

そう、リビングにある壁面収納が構造的にも必要不可欠なのです。 金物や集成材を使って、壁の変形をガッチリ抑えます。
連続水平窓、7mのスパン、大きな壁梁、壁面収納の耐風梁など、後付けの構造ではなく、プランと同時に構造計画もしてしまいます。
つまり、全てが意味のあるカタチ(デザイン)となっています。
たびたび言っておりますが、
カッコいいからと表面的にデザインしたものは、流行や好みが変わった時に陳腐なもの

しかし、そのカタチにちゃんとした意味があれば、ずっと残っていくものだと思います。

