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黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

「墨龍賦」を読んで

2017-03-02 | 日記・エッセイ・コラム

 隣町「北九州市」出身の歴史小説家「葉室 麟」

50作目記念作品とある 「墨龍賦」を読んだ。

 本の帯にもあるように永徳 等伯 そして海北友松(かいほうゆうしょう)

の武人の魂を持ち続けた絵師の物語だ。

 この本の前に「等伯」

 同じ時代の絵師「長谷川等伯」は久しぶりに感動、一気読みの本だった。

今回も絵師。

 現職時代はお客様を先導し、京都・奈良の寺院の名所はどれほど歩いたか…

 この物語の主題「墨龍賦」

  「雲竜図」は 京都「建仁寺」にある。

 毎回、行くたびに、見る度に その凄さを感じて 仕事を忘れ

 眺め入ったものである。

 ご存知の絵は(本の表紙に) 部分

   

    

 

  その友松の波乱の人生は…

 狩野永徳 長谷川等伯 海北友松…この戦国の世に歴史的にも稀有な絵師が

 揃い踏みだ。 さらに面白くするのは、「信長」「秀吉」「家康」

 ここも揃い踏みなのだから 面白くないはずはない。

 私もこの三人は 今だに飽きずに 角度を変えて読み漁ってる。

 今回は、それぞれが「主役」で登場して、絶対面白い人物ばかりの顔が。

 主役はもちろん 海北友松だが。

  先ずは 織田信長、明智光秀、斉藤利光…この3人がほぼ大きな役割の脇役。

  春日局(斉藤利光の母 三代将軍 徳川家光の乳母) 信長の 妻帰蝶

  絵師狩野永徳  驚いたのは最後に登場したのが 宮本武蔵 

  あの巌流島で佐々木小次郎と戦った 剣術家としてではなく

   絵師として…でも、すぐに消える。

   友松が「やはり大坂の陣に参るのか… 

   この戦で武蔵がどのような働きをしたかは伝わっていない…

  友松の弟子であったかどうか?

     これも 作者の創造でしょうか…

        文中 うまく話を作っているのは流石)

 1枚の絵を残して(有名な1枚です。)

     その絵が これだ   「枯木鳴鵙図」

         

   これが鵙(もず) 

そして  枯木の真ん中に小さく見えるのが尺取虫なのだ。

 葉室のペンは

 この絵を見て  「この獲物に描かれた獲物を狙う鵙は 大御所様であろう。

 そして今喰われ様とする尺取虫は豊臣秀頼様かーー」 と。

 

   こんな発想に結び付けるなんて やっぱり 小説家ってすごいよ。

 

 狩野永徳とのせめぎあい、武人、いや絵師 生涯迷って…

 この絵師友松と斉藤内蔵助(利光)との出会いこそが

 彼の画業の集大成につながり、さらに子へと伝えられた。

 今回も少ない時間で読み上げた1冊でした。

 友松の名作は 他にも数々

   「山水図屏風」

 

    「 浜松図屏風」

 屏風 右

 屏風 左

  

  このところこの時代の絵師の本に目が注ぐ・・・・

 「等伯」「伊藤若冲」 そして「海北友松」

  そうすると次は やっぱり「狩野永徳」になるのかな?

   信長 秀吉に煌びやかな絵の世界を圧倒的筆力で仕えた絵師

 

 

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続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。