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黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

「メトロポリタン美術館と警備員の私」NO.6

2025-08-08 | 日記

「わかった。今日は三班、休憩は三番目」

「三班というと・・・神殿とかですか?」

「いま、メモを渡すから・・・」

「じゃあお願いね、ブリングリー。」

 古代エジプトの展示エリアは、他に類をみない仕事場だ。

 膨大なコレクションの量を展示できるほどの広大なスペース。

 その豪華さ。3000年もの長期にわたる民族のアイデンティティを

 失わずにそしてそれらのもたらす美は、この展示エリアに入った瞬間に

 感じられる。

 王家の谷、ピラミッド、周期的に氾濫するナイル川・・・

  メトロポリタン美術館のなかで、この展示エリアほど幅広い層に

訴える場所はない。

 学童も、野外調査を好む教授も~ここで警備員の仕事をしていると、

 来館者が投げかけるきわめて象徴的な質問を何度も耳にすることになる。

 「ねぇ、これって本物なの?」

 私は、紀元前2350年頃につくられた「ペルネブの墓」そばに立つ。

    

 「これって、エジプトにあったてこと?」    「5000年前?」

 「でもさ、これ全部が本当に本物だなんて信じられないよ」

   「私はこういう人たちが好きだ」

      「彩色された木製の人形」

     順路で展示室を移動する~

ショーケースの中には、模型の船や、忠実に再現されたミニチュアの

いろいろなものがそこに置かれている。

 私の持ち場も交代して、その日の三番目の持ち場。

硬直したような石彫りのファラオ像、象形文字がはっきりと刻まれた

すらりと伸びる円柱。浅い浮き彫りに優雅な横顔をみせている神々や

司祭や王家の人々など…

目の目には新王国時代のファラオ、ハトシェプスト女王の有名な座像

     

がある。 

その両側に、アメン=ラー神に捧げ物をしている巨大な像もある。

この部屋にある展示物は、この女王の埋葬殿から発掘されたもの。

 

  

 

 

 次は、「テンドゥール神殿」の班に~。

 この美術館の驚異の一つ。

 見事な神殿の敷地がダム建設により水没する前に、ニューヨークに移送

 された。 (アスワン・ハイ・ダムの建設に伴ってヌピア遺跡群を移築した有名な話)

 本書イラスト  「メトロポリタン美術館の驚異の一つ、テンドゥール神殿」

     

    写真

  

 どうやって運んだの?・・・・

  遺跡の跡から海まで~ 日本で言う…まさか「修羅」のような・・

 しかし、途方もない作業だよ 驚嘆と敬服。

 この神殿は紀元前15年頃 ローマ時代のもの。

 初代ローマ皇帝の  アウグストゥスです。

         

    神殿の傍に 「ハトシェプスト女王スフインクス」が。

  

これって、1920年代にメトロポリタン美術館の発掘チームが発見・復元したそうです。

 各国が競って発掘調査・・・盗掘?なんかの匂いも?? 

 でも、結果、政情不安な国の事情を考えれば・・・

 こうした遺跡群、文化遺産は争いのないところで保存されるのが人類の歴史考証にとって

 大切な一面ですね。 

    今日、日本でも「戦後80年」と言って、各地で「戦争の悲惨さを後世に残す」

 そんな動きが目立ていますが、振り返ってみると世界各地で「戦争の終結」が

 無残にも「廃墟」と化し、「歴史の証」を消滅していった例は事欠かない。

      大変残念なことだと思います。

 

 世界の美術館の役割って・・・「美術品」をみせるだけじゃないんですね。

人類の生きてきた「歴史」の証を、

      現代の私たちに教えてくれる貴重な教科書です。

 

   だから、「出会い」 「感動」 時間の経過を身に感じ、

   語らぬ相手だが~じっと見つめていると理解できる。

   それが、「本物」の魅力なんです!

   さぁ、まだまだ展示物はめまいがするほどありますよ。

 

  でも、この膨大な展示品を細かく紹介するには、途方もない時間が必要。

 

  少し、飛ばしながら前へ進みます。

      次の展示室には何が待っているのだろうか。 

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「メトロポリタン美術館と警備員の私」NO.5

2025-08-06 | 日記

NO.4で「フェルメール」をたっぷり鑑賞しました。

そこでもう少しおせっかい情報を・・・。

 本の紹介です。

そのものずばり「フェルメール」

 この本は、フェルメールを所蔵している世界の美術館17か所を

訪ね、その街と作品を写真に撮っている全編フェルメール。

 是非、お暇な折にお読みいただければもっとフェルメールが

好きになること間違いなし。

  本屋へどうぞ足を向けてみてください。

  アマゾンでもすぐにOKですよ。

    発行:ナナロク社 定価:本体2000円+税

     

   

さて、主人公ブリングリーがこの仕事についてから1ヶ月目の最終日、私はどの班に

配属されるのかいつになく心配しながら主任デスクのそばにやって来た。

私はどうしてもヴェネツィア絵画の展示室を担当する三班で仕事がしたかったのだが

 (中略) 願いが叶い・・・三班に配属

 

16世紀ヴェネツィアの最大の画家と言えば、ティツイアーノ・ヴェチェッリオだろう。

       

彼はまるで水たまりの水と赤ワインで顔料を溶いたかのように自分が描いた風景を

バラ色の空気で包み込んだ。私は、その偉大な作品

       『ヴィーナスとアドニスに近づく。

…そこにはあまりに美しく静かな詩があり…

いずれは死ぬ運命にある人間の恋人に必死にしがみつく亜麻色の髪のヴィーナスと、

女神の抱擁を拒んで危険な人間の世界に戻ろうとする若く生意気なアドニス

 この両者美しさに優劣をつけることなどできない。

この絵の題材になった古代の詩を読んだことがある私には、

その結末がどうなるかがわかる。

 アドニスは死ぬのだ。ヴィーナスは悲嘆に暮れ、アドニスからあふれた血を、

赤いアネモネの花に変える。アネモネとは「風から生まれた」を意味する。

 

私は、床板がきしむ音を聞きながら展示室を歩き

(この時間にはまだ来館者はいない)

ティツイアーノの別の作品を見つける。さほど知られていない小さな絵だ。

若い頃に描いた、若い男の肖像画である。

  本書掲載 イラスト (図)            写真

      

流れるような筆使いで描かれており、詳しい検討や緊張の跡はほとんど見られない。

まるで、木漏れ日の差す池に偶然映った反射像のようだ。

若い男は髪が長く、ひげをたくわえているが、どちらも顔を覆い隠してはいない。

その顔は、天使のように穏やかで、生気にあふれ、若々しい。物思いに沈んでいる

ようだが、何を考えているのかは自分にもわからないらしい。

 この男のなかに、無慈悲な時間の流れから逃れている部分があり、それを

ティツイアーノが描いたかのように。

 

その日最初の来館者がやって来る。私は、監視しやすい角に設定された自分の

持ち場につく。

    「くそっ、イエスの絵のなかにまたおれがいる!」

この展示エリアには、中央を貫くように二本の順路が平行に走っており

ゴシック時代後期からルネサンス時代初期までの絵画が並べられている。

あの文句を言っていた不幸な来館者には同情する。

それでも私は、キリスト教徒ではないにもかかわらず、イエスの絵が好きだ。

 

   これらの展示室を歩いていると重苦しいながら・・・

    イエス関係の絵がずらりと並びてんにされているのです

たとえば 幼年時代を描いた、

「東方三博士の礼拝」

  

 「聖家族」              「聖母子」

  

 

「洗礼」  

    

 受難の物語を描いた 「ゲッセマネの祈り」

 

 

「鞭打ち」           「磔刑」 (アンジェリコ)      

   

 

「哀悼」(クリストウス)

 

 「ピエタ」(*十字架から降ろされたイエスを膝に抱く聖母像)

 

どうやらこの作品を描いた古の巨匠たちは、あらゆる驚嘆や不安を、この短くも

過酷なひとりの人生の物語に注ぎ込んだようだ。

メトロポリタン美術館にある絵のなかでおそらくもっとも悲しみを誘うのは、

ベルナルド・ダッディが描いた絵だろう。

 ヨーロッパの人口の三分の一を死に追いやったと言われる腺ペストで死んだ

フィレンツェの画家である。

       その『キリスト磔刑』

     

 本書掲載(イラスト図)

     

ベルナルド・ダッディにとっては、絵画とは、痛みを伴う内省が必用なときに

役立つ道具の一種だったに違いない。

私は、イエスの絵のなかに新たなものや神秘的なものを見出そうとは思わない。

ダッディは苦しみを描いたのだと私は思う。

 

 

 

 

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メトロポリタン美術館と警備員の私 NO.4

2025-08-03 | 日記

警備員の私(ブリングリー)

美術館の仕事 2週目には初めて、

ヨハネス・フェルメールの絵画の展示室を任された。

 この画家の作品は世界に34点ほどしか現存していないと言われるが、

驚くべきことにメトロポリタン美術館はそのうちの5点を所有している。

      「眠る女」

     

    「水差しを持つ女」

     

    「リュートを調弦する女」

     

     「信仰の寓意」

     

    「少女」

     

(*1970年以降の研究では…フェルメール作品(真作)

    は32~37点と見なしている。後で作品紹介。)

私はこれを知って、少し背筋を伸ばした。

 

何にしろいきなり朝から、イギリスや日本、アメリカ中西部からやって来た

わずかばかりの旅行客が、その絵に敬意を表しているのだから。

         {少女}

 1665年頃に描かれた真珠の首飾りの少女の絵の前で、母親らしい若くきれいな

 女性がポニーテールの頭を揺らしている。この女性はもしかしたら、

 オランダのマウリッツハイス美術館にある、同じ主題のもっとも有名な絵と

   (真珠の耳飾りの少女)

 間違えているのかもしれない。そうだったとしても、わざわざその誤解を

 正そうとは思わないが。

  来館者がみな行儀よく見ている。

 私の目はついつい、フェルメールがよく描いた家庭的は静かな部屋へと

 迷い込んでしまう。

 メイドが手のひらに頬を預け、居眠りをしている。

   (眠る女}

 その奥にある手入れの行き届いた何もない部屋に、あの

 フェルメールの光がさしている。私たひがときおり抱く、親密な空間に

 独自の威厳や神聖さが宿るあの感覚をみごとにとらえていることに

 衝撃を覚える。

 

  みなさん、フェルメールの作品でご存じだと思いますが

 彼の使う、独特な色で「フェルメール・ブルー」と呼ばれれています。

  一番有名な1枚。 「真珠の耳飾りの少女」

 この美術館の5作品でも、2枚。

 この顔料は天然の「ラピスラズリ」に含まれるウルトラマリンに由来

 しているのです。当時の顔料は、画家自らいろいろ調合して

 キャンバスや木版に描いていました。

    当時は金にも匹敵するほど高額で、多用していたんですが相当なものですね。

  「ラピスラズリ」 原  石       

 

 ここでフェルメールについて

 本名が「ヤン・ファン・デル・メール・ファン・デルフト」

 オランダの画家。 映像のような写真的な手法と綿密な空間構成、そして光による

 巧みな質感表現を特徴とする(Wikipedia)

 生涯のほとんどを故郷デルフトで過ごした。

  自画像とされるのが、「取り持ち女」の左の人物

  この人物をフェルメールの自画像とする説がある。

          👇 帽子を被り、黒い服の人

            

 フェルメールの作品は世界の美術館17か所、 個人所蔵と一度に鑑賞する

 ことはなかなか難しい画家です。

 せっかくなので、ここで世界の美術館に展示されている作品をご紹介しましょう。

  私も、このメトロポリタン美術館をはじめ、日本での「フェルメール展」と

 数多くの作品を見ることができましたが、まだまだです。

  写真でまずは鑑賞いたしましょう。

  メトロポリタン美術館5作品はすでに掲載(省きます)

  ・ドレスデン絵画館 「取り持ち女」「窓辺で手紙を読む女」

      

  ・ニューヨーク・フリックコレクション 「士官と笑う女」

          

  ・ベルリン国立美術館 「紳士とワインを飲む女」 「真珠の首飾りの女」  

      

         ・ブラウンシュヴァイク・アントン・ウルリッヒ公美術館

     「女と二人の紳士」   

                             

  ・フリック・コレクション 「中断された音楽の稽古」 「夫人と召使」

     

  ・バッキンガム宮殿王宮コレクション 「音楽の稽古」

           

  ・ワシントン・ナショナルギャラリー 

   「天秤を持つ女」「手紙を書く女」「赤い帽子の女」「フルートを持つ女」 」

     

        

  ・ウイーン美術史美術館 「絵画芸術」

            

  ・フランクフルトシュテーデル美術館 「地理学者」

            

  ・エディンバラスコットランド国立美術館 「マルタとマリアの家とキリスト」

             

  ・ロンドン・ナショナルギャラリー 「ヴァージナルの前に立つ女」

                   「ヴァージナルの前に座る女」

    

  ・ダブリン・ナショナルギャラリー 「手紙を書く女と召使」

        

          

  ・ロンドン・ケンウッド・ハウス  「ギターを弾く女」 

          

  ・ボストン・イザベラ・シュチュワートガードナー美術館 「合奏」

          

  ・ルーブル美術館  「天文学者」「レースを編む女」

     

  ・個人(西洋美術館寄託) 「聖ブラグセディス」

                                 

  ・アムステルダム国立美術館 「牛乳を注ぐ女」 「小路」 「青衣の女」

                「恋文」

    

   

  ・ハーグ・マウリッツハイス美術館 「デルフト眺望」「真珠の耳飾りの少女」

  

                   「ダイアナとニンフたち」 

            

 

   

  

 

  フェルメールの作品は盗難に何度もあっている。

  「恋文」 1971年 ブリュッセルで行われた展覧会への貸し出し中に盗難。

       

  「ギターを弾く女」が1974年2月 ロンドンで盗まれ、さらに5週間後ダブリン郊外の

  私邸から「手紙を書く女夫人と召使」が盗まれる。その後、無事作品は保護された。

       

   「合奏」は1974年 ボストンの美術館で

       

   レンブランド・ドガ・マネの作品など13点を強奪の上逃走。 

   史上最大の美術品盗難事件となってしまった。

   これらの絵画は現在まで発見されていません。

 

 いかがですか? これほど一挙に フェルメールを観る・・・・

 強い日差しの毎日ですね~  

 部屋で 冷房・

    

    しかし、自ら煎りたての熱い・・コーヒー

   で・・・しばし ごゆっくりと。

 

 

 

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「メトロポリタン美術館と警備員の私」NO.3

2025-08-02 | 日記

 「メトロポリタン美術館と警備員の私」

 直接「本」の中身に入っていきます。

 昨日はこの本のたった6ページまでの話でした。

ちょっと広げ過ぎた? くどいかもね。

私、いつも横道派なんですよ。

 そのことだけでなく、その作品や、出来事、思い出に

 +α(プラスアルファ)で愉しんでいるんです。

 

 「そこの方! そんなに近づかないで! お願いします!」

 ってね。 この声かけは、

 今迄、私、あまり経験はありませんね。

 それより、館内で鑑賞する際に、ブログアップのために記憶として

 残す為、メモを良くするんですよ。

 その際、館内でうっかりボールペンを使っていると…

 係の方が、「すいません!鉛筆と代えていいただきますか。」

 ってね、「何故?ですか」 なんて言いませんよ。

 すぐに鉛筆をもらっていますがね。

         ◇この写真の方は、本格的なメモですね…かなり熱心な方です。

   「フェルメールの特別展」 東京都美術館で開催されたとき。

   

  【⋆因みに、美術館では、展示作品にボールペンのインクが作品に飛び散ったり、

   汚されるのを避けるため。過去に事故ありから。

   欧米では、特にないようです。作品の前で「模写」したりするのもOK

   写真もストロボを使わなければOKだよ。】

    日本はすべてに慎重? つまり何事にも「安全第一」かな?

            

 この主人公 ブリングリーのことを少し紹介しておきます。

 父親は銀行員、 母はシカゴの舞台俳優だった。

 兄トム、姉ミアの家族。

  母からはモーリスセンダックの絵本を良く読んでもらい

  芸術は月の光に照らされた別世界のようなところにあるのだと思っていた。

  母からはそんな影響を受けた。

   父はもっと頭が固かった。

  1日の終わりには、家にあったアップライト・ピアノを何時間も弾いていた。

  父はピアノが大好きだった。

   バッハとデューク・エリントンの曲をよく演奏していた。

       

  私が、芸術家は挑戦を怖れない人間だと思うようになったのは、

   そんな父を見ていたからだろう。

   幼い時から~ 彼は、芸術的素養があったのだ。

 

 メトロポリタン美術館を初めて訪れたときのことを

  忘れる人はいないだろう。

  私(ブリングリー)は11歳のときに、母親と一緒にシカゴ郊外の

  自宅からニューヨークへ旅行にやって来た。

  制服を着たドアマン・威容を誇る石づくりの高層マンション、

  幅の広い有名な通り(マディソン街、五番街・・)

  東8丁目から美術館に向かったに違いない。

  なぜなら入口前の大きな石づくりの階段が真っ先に見えたからだ。

  

 

 この新世界最大の美術館は、1880年に開館して以来、とても尋常とは

思えないほどの規模で拡張されてきた。

 私の記憶の中ではっきり残っている芸術作品が二つある。

 一つは、パブア・ニューギニアのアスマット族がつくった木彫りの作品である。

 これほど想像力を飛躍させた作品はそれまで見たことがなかった。 

  1本のサゴヤシの木からつくられたトーテムポールだ。 それがいくつも並んでいる

         

  私のお気に入りは、刺青の男が縦に並び、そのいちばん上の男のペニスが、

  入念に彫刻されたヤシの葉のように広がっている作品だった。

 

もう一つは。ピーテル・ブリューゲルが1565年に描いた「穀物の収穫」という絵画だった。

    本の中のイラスト                   作品写真。 

   

 

  その絵の前から動けなくなったのだ。

  いまにして思えば、私がそのときこの偉大な絵画に対して示した反応は、

  芸術特有の力がもたらす根源的な反応だったと言っていい。

  つまり、その美しさをどう判断すればいいかわからないながらも、その絵の

  偉大な美しさを実感していた。そんときの感情は、言葉では表現できなかった。

   と言うよりむしろ、言葉にすべきことは何もなかった。

  まさに絵でしか表現できないものだった。静謐で、直接的で、具体的で、

  思考へと翻訳することさえ拒んでいる。」

 

  凄い!  

  この表現の豊かさ・・・文章力、 芸術的な素養がないと表せないよ。

  はじめてこの美術館で出会った作品との衝撃的な出会い。

  そして印象だったにしても

  11歳の時にこれほど感じたとは・・・みなさん、どうですか?  

   きっと、絵のほうから 彼に忍び寄ってきたのでしょうね。

  

 その後(この美術館を訪れてから7年後、大学進学を機にニューヨークへ

  引っ越した。 

 

 場面は、美術館の警備員に戻り、普段の動きが始まった~

 朝は教会のように静かだった。私は開館の30分ぐらい前に持ち場につく。

 こうした静けさに満ちたある日の朝、眠い目をこすりながら 顔を上げると、

 ちょうど眼の高さのところに、スペインの マリア・テレサ王女がいた。

   

          「マリア・テレサ」は

 ご存じのベラスケス   

 

   「ラスメニーナス」(スペイン プラド美術館蔵)で有名な

   

         「マルガリータ王女」(絵の中の中心人物です)

           *左の画家は「ベラスケス」 後ろの鏡に映っているのが王様夫婦。     

     異母姉妹。ルイ14世と政略結婚。 6人の子供あり。

 

    実年齢の14歳よりは幼く見えるが目だけはもっと大人びて見える。

    かわいい子どもでもなければ、元気はつらつとした子どもでもない。

    優しそうにも意地悪そうにも見えない。何かを明らかにしているようにも

   隠しているようにも見えない。むしろ率直で冷静に見える。

   自分の数奇な人生に慣れるあまり、それを数奇だと思っておらず、

   引き下がることに慣れていない顔。

          鏡に映った私自身の顔をみているかのようだ。   

 

 べラスケスは早熟の画家で、24歳の頃に葉すでに宮廷画家としての仕事をするなど

 才能を発揮し、以降40年以上も宮廷で王様に仕え、絵を描き続けることになります。

 フェリペ4世に気に入られており、王、自らアトリエにもよく足を運んだそうです。

      

 

 画家の仕事のみでなく、宮廷の仕事、外交の仕事も任されていた。

 王との関係が功を奏し、ベラスケスが長年望んでいたサンディエゴ騎士団の称号を

 手にすることもできました。  過労で61歳で死亡。

   *画中、ベラスケスの左の胸元に描かれている赤い十字架マーク

     これは騎士団の証です。

  「絵」を鑑賞する。 は、 個人、個人によって大いに違いがある。

  どう感じるかは、それぞれ自由なのだ。 

   1枚の絵で、「何も感じない」場合だってあるし、 

   大いに心を揺さぶられる時もある。

  だから、「1枚の絵に会う」ことによって、何かを得る。

  このことが大切なことなのではないかと思います。

 

  人間同士も同じ、 「出会いがなければ、始まりもない」

  これから、どんどん名画登場します。

  みなさんも どうぞすてきな出会いをお楽しみください!

 

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「メトロポリタン美術館の思い出」NO.-2

2025-08-01 | 日記

いよいよ館内に入りました。

これからが本番、例の「メトロポリタン美術館と警備員の私」

主人公の館内ガイダンスから日常生活の動きを追いかけていきます。

「警備員のブリングリーは勤務初日。

 やがて一人の女性が私の方へやって来た。

 私に仕事を教えてくれるアーダという警備員。廊下に連れ出し二階まで登っていく。

  左右の部屋を見ながら(そこには各時代の名画が、入れ代わり立ち代わり現れる)

 アーダは歩き出し~ラファエロの「コロンナの祭壇画」の前に立ち止まる。

      

 絵の前で、「ここが私たちの最初の持ち場、持ち場C」とアーダが告げる。

 「10時までここに立つ。そのあとはあそこ。11時になったらあっちの持ち場A。

  少しくらい歩き回ってもいいけど、ここが私たちの居場所。そしたら休憩ね。

 ここがあなたのホームセクッションになるんじゃないかな?

 この古の巨匠の展示がエリアが」

 こうして、彼が館内で勤める「場所」が、展示されている部屋(エリア)

 それも、時間が決まっており、交代制で代わっていく。終日同じ場所でないのだ。

  「アーダはさらに「いずれはほかのセクションにも配置されると思う。

          古代エジプトのどこか、ジャクソン・ボロックのとことかね。

   でも、最初の数か月はここに配置されるでしょうし・・・」

 さぁ、説明のある「古代エジプト」は正面階段の右側。 「館内案内図」を見てね。

  ジャクソン・ボロック という画家は・・「アメリカ館」

        

  20世紀のアメリカの画家 抽象表現主義の代表的な画家であり画法は、

  アクションペインティングとも呼ばれる。

   ニューヨーク郊外で若い愛人とその友人を巻き添えに自動車事故を

  起こし44歳で死亡。

 この美術館には「秋のリズムナンバー30」が展示されている。

 

 

 こんな説明もアーダからあった。  

 向こう側の壁には、何も掛かっていないひときわ目立つ部分があり、そこに銅線だけが

 だらりと垂れ下がっている。

 「あそこにな目が書いたメモが見えるでしょう」

 「フランチェスコ・グラナッチさんの絵があそこに掛かってたんだけど、

   クリーニングに出したのか、どこかに貸し出したか、学芸員の研究室で検査しているか、

  撮影スタジオに持って行ったのかも。誰もいらないの。

  でも、そういう場合には、メモがあるからすぐにわかる」

 館内の細かい出来事もこうして理解できます。

  思い出すと、そんな時もあった経験あります。(作品が掛けられていなかった)

 どこの美術館もありますよね。

 来館者を絵画から1mあまり遠ざけるため、脛の高さのあたりにバンジーケーブルが

 張られている。 ショーケースに入ったもの(触れてはいけないように)もあります。

                 

    「撮影禁止」の表示・・・ちなみに欧米の美術館ではほぼ「撮影OK」のようです。

  日本の方が禁止は多いようです。    

 

 アーダが、言葉を単語ごとに区切る独特の話し方で説明を始める。

命と作品を守る。命が先で、次が作品。簡単な仕事だけど、ぼうっとしていてはだめ。

 いつも目を開いて、周囲に目を配る。かかしみたいにたって、厄介ごとを防ぐ。

 些細な問題だったら、私たちで対処する。重大な問題だったら、指令センターに連絡して

 研修で学んだ手順に従う。私たちは警察じゃない。馬鹿な奴から警察の代わりをするよう

 頼まれた場合は別だけど、ありがたいことにそんな場合はあまりない。

 そう言えば、朝から仕事に入るときには最初にしなければならないことがいくつかあるの」

 

  アーダの説明は続く~展示室の「照明」のつけかた。な

 

  いままで、来館者としてしか感じなかった美術館の裏側

 「働く」人「場所」「役割」「動作の決まりごと」「注意事項」等

「ぼ~ッとしていてはだめ!」のようですね。 こりゃ大変な仕事だ。

 たかが、展示室で立っているだけじゃない!

 街中で見る 「警備員」さんたちも、きっとそれぞれの役割で終日

 励んでい居るんだなぁとと改めて。

                      

   そして、来館者がぼつぼつと現れ始めた~。

 最初に入って来たのが女性・・・

       

カッコよく、ニューヨーク・メッツの帽子をかぶって。

小脇に挟んだ紙ばさみから判断するに美術学校の女子学生らしい。

 

  「まぁ、どこを警備していようと、不注意な人には気をつけないと

        いけないけどね。ほら、?あそこ」 アーダが。

                   

  向こうのほうで、フランス人家族の父親が、バンジーケーブルを超えて手を伸ばし、

  ラファエロの絵の細部を娘に指し示している。

 

  アーダが必要以上に大きな声で叫ぶ。

       「そこの方! そんなに近づかないで! お願いします!」

 

   やれ、やれ 警備員の仕事  

  「人」に。 「作品」に。 そして「周囲」に。

        結構大変、気も使いますね~。

 

       じゃ、また 明日。 

 

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メトロポリタン美術館の思い出ーNO.1

2025-07-31 | 日記

今、私の手元に1枚の美術館案内図がある。

   「メトロポリタン美術館 案内図」

   

  1990年 当社(元勤めていた会社)のグループ会社合同

  米国視察旅行中、ニューヨーク滞在の折に訪ねた

 「メトロポリタン美術館」の案内図です。

  35年間 紛失しなくて残っていた…。

  最近、この先のことを考え「断捨離」中のときに見つけた。

 

 まったくこれも偶然なのだが~

 ある日、新聞広告を眺めていたら…本の紹介欄にこの1冊が目に入った。

 「メトロポリタン美術館と警備員の私」

     

 本の内容に入る前に、この一節にまず興味が。

  「美術館の警備員」とある。 これは?

 

 

 私も実は、若い時から「絵」が趣味で…高校時代までは美術部で

 勉強そっちのけで油絵に時間を費やしていた~そして夢としては

 世界の美術館を訪ねることだった。

 時間が経過し、社会人への道を考える際に、ふっと思ったのが

 「世界の美術館」へ行くには・・・そうだ、美術館関係の仕事だ。と。

 もしくは、「旅行会社」に入り、海外関係の仕事に。

 なせばなる、成さねばならぬ何事も~。

 旅行会社に入りおかげさまで定年まで勤め現在は田舎で老いの時間を

 愉しんでいます。   「{黄昏どきを愉しむ}これが私のブログのタイトル」

   世界の美術館はとても数はこなせませんが・・・日本ならば。

 リタイヤ後、折を見ては各地の美術館巡りを続けており

 また暇を見つけては、関係の美術書で勉強もして、自分なりの

 警備員ならぬ、 自称「美術館のキューレター」気分を味わっております。

 

 そんなことで今回、この1冊をきっかけに「メトロポリタン美術館」の

 私も歩いて鑑賞した作品も含めて、本の主人公みなさんと共に

 館内を歩くことにしました。 

  これから少々長くなりますが、暑い日には外よりも館内で美術品に

 触れながら時間を過ごした方がいいのではと・・・勝手におすすめ!

 

 視察旅行のトップがここからです。

  日本からストレートに テキサス州「ダラス」

   

 いきなりインパクトの強い印象を・・・

 そうです、かのケネディ大統領のアーリントン国立墓地へ。

 今でも、その時の感動は覚えています。

  そして、私たちが訪ねたのが1990年、

 あの事件は1963年11.22 衝撃的なニュースが飛び込んできたのを

 記憶しています。

   この炎は今日現在もずっと灯り続けています。

 

 ここから2週間ほどの視察旅行が始まるのですが・・・

 今回は、美術館が主で展開していきます。

 

 

 本文中の「主役」が「ブリングリー」この美術館の警備員

彼の博識により、展開していきます。

 このブログ中の「絵画の解説や、感想、は 文中のものを引用

 させてもらう部分が多いと思います。{文字は少し小さく「青」で表示します}

 ただ、彼(ブリングリー)

 知識の豊富さは、かなりなレベルです。10年間勤務していました。

 彼の著作、本書は各報道機関から賞賛され、本書を2023年

 年間最優秀書籍にも選ばれています。

 現在は、この美術館のツアー案内人を務めるほか、全国の美術館や

 その他の会場で講演を行っています。

 また、私も各種資料などから角度を変えて一言添えていますが

 これらは、みんな私の素人の表現なので気楽に

 お付き合いお願いします。

 情報は「受け止める側の選択能力と理解、判断力」にお任せします。

 

 さて それでは 「メトロポリタン美術館」へ入っていきましょう。

 これが この美術館の正面です。

     

 

      ほんとに街の中心にある 大きな 大きな 美術館です。

                        

 私が最初に驚いたのが・・・

 「日本語の案内

             

  

 う~ん、やっぱり世界の中の優れた美術館はちがうなぁ~。と。

 他にも、各国別に用意してありました。 「英語版」と一緒に持って各部屋の表示を

 確認でき歩くのにとても便利でした。 

 本書の初めのページにもこの本(図ー1)で確認しやすいよう掲載しています。

 またまた驚き、 展示室が35年前とほぼ配置は、変わっていない?

 実際は、少しは移動したり、模様替えはあったのでしょうが・・・

  展示の基本は昔のまま~。 

           

 

  正面階段

            

    図ー2 美術館の正面階段

           写真 正面階段

       

 「メトロポリタン美術館を初めて訪れたときのことを忘れる人はいないだろう」

  私は11歳のときに、母親と一緒にシカゴ郊外の自宅からニューヨークへ旅行

 にやって来た。私たち親子は、東2丁目からメトロポリタン美術館に向かった

  に違いない。なぜなら、美術館に向かい入口前の大きな石造りの階段が真っ先に

 見えたからだ。」

  この本、294ページの大作です。 

 作文は「省く」「まとめる」「簡略」「換える」と

 もしかしたら表現がつながらないときも出てくるのかもしれませんが、

           「おゆるし」を。

 

  さぁ、最初に飛び込んでくる絵が これだ!

       エルグレコの「トレド風景」

      

   グレコ描いた「風景画」は2枚しかないうちの1枚がこれ。

トレドの街を描いてはいるが、彼の中で風景をデフォルメしたものです。

 右を、左に、大を、小に。 線を丸に、直を曲に 位置も自由に。

     

    「王宮」       「アルカンタラ橋」   「トレド大聖堂」

  

    いよいよ長旅が始まります。 では、また明日。

 

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夏野菜を食べよう!

2025-07-30 | 日記

 暑いね~。

  列島は熱砂地獄? 北は北海道から南の島まで猛暑・猛暑。

 こんな時に体のバテ防止には「夏野菜」ですよ。

  と、言うのは丁度昼飯前に近所のおばちゃんが自家菜園で収穫した

 夏野菜をどっさり持ってきてくれました。

   これ・・・・籠に盛り合わせして見事な芸術品と姿を変えています。

    

  なんと種類の豊富なこと

  「ゴーヤ」「パプリカ 赤・黄色」「ピーマン」「白なす」

  「ミニトマト 赤・黄色」「ナス」 「きゅうり」「オクラ」

    そして 「大葉」

    

 彩り豊か・・・見るだけで「美味しい!」の声も出るほどです。

 夏野菜は ビタミン・ミネラルが豊富で夏を乗り切る栄養補給に

はもってこいの食材です。

  我が家でもこの時期になると「夏野菜」の登場は頻繁です。

 特に、パプリカはこの季節取れたてを「生」で食す。

 これ最高です。 栄養価もピーマンの2倍、味だって3倍は美味しい!

 サラダの主役です。

 歯ごたえ最高、ポリポリと気持ちがいいほど。

 苦いの嫌い? ダメ、駄目。 一度食べてみてよ。

 驚くほど美味しいよ。

 何もつけなくて良し、 好みで工夫してみて、

 「塩」のみ、 マヨネーズ、ナンプラー、チリソース。

 ほらほら いくらでも。

 少し厚めのピーマンも歯ごたえバッチリ! 

 この頃、好評なのが「ピーマンの肉詰め」

 「豚ヒキ肉炒め」に少し濃い目の味をつけ

 (オイター少々と からみも プラスして)

 片栗粉で」とろみをつけ ピーマン(青)の生を半分

 カットした中に肉詰めしてそのままがぶりと食べる。 旨いよ!

 新鮮なのは、想像以上な「甘み」を感じますよ。

 

 ゴーヤだって、チャンプルー だけじゃないよ。

 この暑い時には、新鮮なゴーヤを薄くスライスして塩で軽くもみ

 水にさらし、さらに氷で冷たく冷やし、それを絞ってボールに入れ

 めんつゆ、醤油、砂糖、ゴマ油、米酢で和える。

 器に盛り、ネギを刻んで振りかけ、すりゴマも上から。

 さぁ、冷えたビールのつまみに・・・イケる、イケる。

 

 白ナスは油で揚げてもいい。 

 フライパンでステーキ風に焼き、その上にチーズを乗せ。

 とろ~り溶けて来たらすぐに食べる。

 とにかく、夏野菜は新鮮さが持ち味?  だから生です

 

 「大葉」は 薬味には欠かせません。

  うどん、そうめんも この頃の昼の定番。

  めんつゆさえあれば・・・そして 大葉、生姜、青ネギ

  みんな刻んで、生で・・・。 旨いよね。

 

  夜に食べるのは、「てんぷら」の 主役。

  追加するのは、「人参」「ごぼう」「レンコン」「かぼちゃ」

  写真の夏野菜は ぜ~んぶ使って 「満漢全席」

 

 生春巻きって、やりますでしょ。皮さえあれば あとは簡単。

 これだって、野菜が主役。

 「大葉」「パプリカ」「茗荷」「生姜」

 あとは、海老。 又は 「豚肉」に少し味付けたもの。 

 「アボカド」だっていけますよ。

 要は、「巻く料理」は食材はなんでもありです。

 あとは、その家の「オリジナル・ソース」によって

  味わいを変えていく~。

   どれでも結構 今宵、皆さん お試しあれ!

  

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だいぶ身体も慣れてきました

2025-07-17 | 日記

7月に入ってから日中の暑さは予想をはるかに超えるほど。

 日本列島はこの先何十年経過すれば「熱帯性の島国」になるのでは?

と、思いたくなるほどですね。

 じっとしていては、身体も訛る?

この頃、毎朝5時起床~陽ざしが強くならない前に一仕事と。

 庭に出て、「草取り」「草刈り」「枝切り」「ゴミ処理」と

 酸素ボンベを外して・・・・まぁ、精一杯60分。

 頑張れるようになりました。 凄いでしょ!

 今朝は、ずっと気になっていた「トキワマンサク」の樹の元の

 枝切りと周辺の草取りをやりました。

 道路沿いなので道行く人には目がつく垣根。

 以前から、いつも手を入れ奇麗にしていたものですから・・・

 入院後、かなりほったらかしのまま~

 この2~3日かけて奇麗にしました。

    

  根本すっきりに。

    

手前の花壇の草もすっきりと

    

 切った枝、葉、草は「ゴミ処理」

 細かく切って袋詰めの作業・・・これ結構面倒ですが

 町のゴミ収集日に間に合うように。

    

  庭には大きな木も沢山あるのでこの枝切り、葉の処理は大きな仕事です。

  昔は、すぐ前の「田んぼ」(自宅のです)で集めて、乾かし燃やす。

  それが今日では禁止され袋詰めして出すのが規約。

 大きな木だと、サイズもあり、枝の長さも1.5mにして束ねるとか~

 段々、面倒なことばかり…こちらは、年々、歳を取っていき作業が大変。

 いっそ、庭を潰してしまをうか? とも。

  でも、日々、外の景色を見ながらゆったり生活するのが楽しみだし。

 いろいろ最後の判断が必要なんかも?

  でも「緑があって、静かに眺められるのは最高背すもんね」

 

  「シマトネリコ」

   今、白い花が咲いています。

   庭の樹の中で一番多い樹です。

     

  「欅」

   庭の真ん中にシンボルとして

     

 ベランダから中心に眺められるようにと「ユーカリ」

   風に揺られて、葉が動く・・・

   「銀色」に輝く瞬間は魅力的。

    緑、黄緑、白、銀色~太陽の光線の当たり具合で微妙に変化

   

     

  この地区周辺でも最古参?  樹齢は100年以上を経過の「蘇鉄」です

  つい先日、新芽が出たので、古い葉を切ったばかりです。

  数年前には「花も咲きました」

     

 これだけ大きな樹があるのですから、「片付け」の量も多い。

 悩みの種です。

 特に、「蘇鉄」の葉は、鋭いので処理が面倒です。

 ゴミ袋が何枚あっても不足気味です。町支給の枚数ではとても足りません。

 「ほんと一気に燃やすことが簡単なんですがね~」

  周辺も、埋め立てが進み、造成地に新築の家が増え、人が住み、

 田舎の景色が無くなってしまいました。

  「住みやすい田舎の印象から・・・住みにくいに変わっていく」

   「 それだけに、庭に「緑」が一層必要になるのですよ 

  まぁ、我慢して、

    身体が動くうちは、なんとか頑張りましょうってね。

 

 

 

 

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独り酒のうまさ?

2025-06-08 | 日記

今晩は「独り酒」を愉しんでいます。

 2月に「肺炎」で入院、50日の病院暮らし後無事?家に戻り

2か月経過しました。月一度の診察後の処方薬も真面目に飲み

主治医の話では、肺の影の動きは、まぁ、いい方へと・・・のこと。

 これからも様子見がつづきます。

薬と言えば~、大人になって以来?(63年間)

 アルコール類が絶えたことはなかった記憶ですね。

(類とは…日本酒、焼酎、ワイン、ビール、ウイスキー、紹興酒)

結婚後の「家呑み」、いや、「晩酌」は現在まで継続という素晴らしさ?

(これは自画自賛ですよ)

(女房から言えば、「いい加減にしなさい!」 この歳まで)

でも、中国の古話にあるように「百薬の長」なるは身をもって体感。

これにまさる「薬」なし。です。

 大病もあまりせず、風邪も数回程度、入院は今回で2回

まぁ、健康な方ではないでしょうか・・・。

 という現在、久しぶりに晩酌の時間に女房殿が友人とのデートで

お出かけ~「独り、家呑み」の機会がやってきました。

 駅まで送ったあと、近くの魚屋に顔を出し、

 「マグロ」のいいのある?」 

 「ああ、残念だね、今朝は仕入れてないよ。」

 「残念・・・」

 「その「赤貝」どう? 鯛も天然ものだよ…」

 「じぁ~、これもらうよ」

 

 食卓の準備も完了…

 一人なので~ほんの少しの量で じっくりと、ゆっくりと。

  食卓にお洒落に並べて~まずは目で楽しむ。

  グラスは

  愛用の「舩木倭帆(ふなき しずほ)さん制作」の

  ワイングラスカップ

 そうです 今晩は ワイン

 (チリ産 カッシュ・ド・ディアブロ 悪魔の蔵 )

 と日本酒(にごり酒 西の関)と

   ビールの3本立です。

   

 「ウエッジウッドの皿に 「鯛」と「赤貝」の刺身を   

      

  ここ店の「心太(ところてん)」が美味しいのですよ。

     ネギを刻み、ゴマを摺り、酢醤油で…

    器は、伊万里焼の小鉢で

    

 口直しに~ビールとカマンベールチーズとカシュナッツも用意する

    

 テレビのナイター中継を見ながら

  チビリ、チビリと~呑み。

     「つまみ」を味わいながら~

 

 飲む前には、締め の準備も怠りなくです。

 「締め」は「蕎麦」を。

  鍋に水を入れてコンロに掛けておく

  ゴマ摺りの支度と、生姜も摺っておく~

    

 輪島塗りの器に盛って~

   

  食す、今晩の「蕎麦」は 信州十割そばを

    

 

 しっかり 飲んで ちゃんと支度して

  「男の時間」を独りで愉しむ。

 これって、最高  !! ・・・

 

 途中、東京の友への長電話~

  ご無沙汰はさておいて・・・

   年寄り同士の「夢のない?」

後悔と、懺悔と、これからの時間の過ごし方について

 

 ああ、今宵の酒は 

    いつになく 「うまい!」

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「まとめる」ことの便利さ

2025-05-22 | 日記

入院生活で覚えたのがいいアイデアに変化した。

 病院では診察後「薬」が出る。

「朝食後」1錠。 「夕食後」3錠・・・とか。

 だいたい、4~5日分まとめて袋で

 看護師さんが持ってくる。

 何種類もあるときも~。

 ベッドのまわりは家と違って簡素ですから

 「もの」を置くには狭い。

 引き出し付きのテーブルもあるにはあるが

 入院中の日々、何かと必要なものがあるもんだ。

 

 「ティッシュ」「ウエットティッシュ」「ビニール袋」

「つまようじ」「爪切り」「カップ」「輪ゴム」「ボールペン」

 「メモ用紙」「眼鏡」「携帯用充電器」・・・

 さらには 読みたい「本」「新聞」「雑誌」と

 こまかい道具?が 結構、傍にないと不便なんですね。

 身体がすぐに動けなかった自分の場合には

 病院の売店(1階) ベッドは6階。

 売店には行けないし~。

 

 そんな経験が、退院後、役に立っているのが

 「日常での必須アイテムを「まとめる」箱」です。

 食事を摂るテーブルの上に、私の必須アイテムを

 大小の箱に入れて「すぐに取り出せるように」した。

 「何か欲しい!」「何は、どこにある?」と言っても

 鼻に管を入れ長いパイプで繋がれている私。 

  すぐに動けない。

  結果、「目の前に、置いておく」

  こんな簡単なことで重宝するのですよ。

  因みに

  箱は百均で購入のもの大は横37㎝ 幅26㎝ 縦10㎝ (白)

            小は横20㎝ 幅10㎝ 縦10㎝ (黒) 

   

  アイテムを揃えて入れると

 

 

  今の僕に必要なものは・・・

 まず、日々欠かさず飲む 「薬」 2種類

    

  酸素の量を測る 「パルオキシメーター」

    

  「血圧測定器」(オムロン)と「血圧手帳」

      

   「血圧の薬」は「夕食後」の袋に。

    

     「眼鏡」「ケース」「眼鏡拭き

「携帯」(私、ガラ系 を使用中です)

       

 「携帯用充電器」

       

 「ボールペン・鉛筆・メモ用紙」

  

  「スティック のり」

       

  「補聴器(テレビ用)」(ワイヤレスネックスピーカー)

  *少し難聴気味でテレビの音が聞こえにくいのでテレビ用のもの使用。)

         

  「デジカメ」

  *ブログアップ用には常に身近に置いておく。

     

  「パソコンとUSB端子」

      *パソコンは傍に、端子は箱に。

  

 

 「10年日記」と「天声人語 書き写しノート」

      

 

  これだけ? なんだかんだ必要!

  おかげさまで、探さない、直ぐに使える。

 

  「普通」だった自分の行動が

   「不自由」になってみると分かること。

  「普通」が「普通」でなくなると、

    なにもかもが「不通」になる?

  ならば、それを克服するために考える。

 

     「今」の自分のために・・・

   

 

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続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。