goo blog サービス終了のお知らせ 

黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

メトロポリタン美術館と警備員の私 NO.4

2025-08-03 | 日記

警備員の私(ブリングリー)

美術館の仕事 2週目には初めて、

ヨハネス・フェルメールの絵画の展示室を任された。

 この画家の作品は世界に34点ほどしか現存していないと言われるが、

驚くべきことにメトロポリタン美術館はそのうちの5点を所有している。

      「眠る女」

     

    「水差しを持つ女」

     

    「リュートを調弦する女」

     

     「信仰の寓意」

     

    「少女」

     

(*1970年以降の研究では…フェルメール作品(真作)

    は32~37点と見なしている。後で作品紹介。)

私はこれを知って、少し背筋を伸ばした。

 

何にしろいきなり朝から、イギリスや日本、アメリカ中西部からやって来た

わずかばかりの旅行客が、その絵に敬意を表しているのだから。

         {少女}

 1665年頃に描かれた真珠の首飾りの少女の絵の前で、母親らしい若くきれいな

 女性がポニーテールの頭を揺らしている。この女性はもしかしたら、

 オランダのマウリッツハイス美術館にある、同じ主題のもっとも有名な絵と

   (真珠の耳飾りの少女)

 間違えているのかもしれない。そうだったとしても、わざわざその誤解を

 正そうとは思わないが。

  来館者がみな行儀よく見ている。

 私の目はついつい、フェルメールがよく描いた家庭的は静かな部屋へと

 迷い込んでしまう。

 メイドが手のひらに頬を預け、居眠りをしている。

   (眠る女}

 その奥にある手入れの行き届いた何もない部屋に、あの

 フェルメールの光がさしている。私たひがときおり抱く、親密な空間に

 独自の威厳や神聖さが宿るあの感覚をみごとにとらえていることに

 衝撃を覚える。

 

  みなさん、フェルメールの作品でご存じだと思いますが

 彼の使う、独特な色で「フェルメール・ブルー」と呼ばれれています。

  一番有名な1枚。 「真珠の耳飾りの少女」

 この美術館の5作品でも、2枚。

 この顔料は天然の「ラピスラズリ」に含まれるウルトラマリンに由来

 しているのです。当時の顔料は、画家自らいろいろ調合して

 キャンバスや木版に描いていました。

    当時は金にも匹敵するほど高額で、多用していたんですが相当なものですね。

  「ラピスラズリ」 原  石       

 

 ここでフェルメールについて

 本名が「ヤン・ファン・デル・メール・ファン・デルフト」

 オランダの画家。 映像のような写真的な手法と綿密な空間構成、そして光による

 巧みな質感表現を特徴とする(Wikipedia)

 生涯のほとんどを故郷デルフトで過ごした。

  自画像とされるのが、「取り持ち女」の左の人物

  この人物をフェルメールの自画像とする説がある。

          👇 帽子を被り、黒い服の人

            

 フェルメールの作品は世界の美術館17か所、 個人所蔵と一度に鑑賞する

 ことはなかなか難しい画家です。

 せっかくなので、ここで世界の美術館に展示されている作品をご紹介しましょう。

  私も、このメトロポリタン美術館をはじめ、日本での「フェルメール展」と

 数多くの作品を見ることができましたが、まだまだです。

  写真でまずは鑑賞いたしましょう。

  メトロポリタン美術館5作品はすでに掲載(省きます)

  ・ドレスデン絵画館 「取り持ち女」「窓辺で手紙を読む女」

      

  ・ニューヨーク・フリックコレクション 「士官と笑う女」

          

  ・ベルリン国立美術館 「紳士とワインを飲む女」 「真珠の首飾りの女」  

      

         ・ブラウンシュヴァイク・アントン・ウルリッヒ公美術館

     「女と二人の紳士」   

                             

  ・フリック・コレクション 「中断された音楽の稽古」 「夫人と召使」

     

  ・バッキンガム宮殿王宮コレクション 「音楽の稽古」

           

  ・ワシントン・ナショナルギャラリー 

   「天秤を持つ女」「手紙を書く女」「赤い帽子の女」「フルートを持つ女」 」

     

        

  ・ウイーン美術史美術館 「絵画芸術」

            

  ・フランクフルトシュテーデル美術館 「地理学者」

            

  ・エディンバラスコットランド国立美術館 「マルタとマリアの家とキリスト」

             

  ・ロンドン・ナショナルギャラリー 「ヴァージナルの前に立つ女」

                   「ヴァージナルの前に座る女」

    

  ・ダブリン・ナショナルギャラリー 「手紙を書く女と召使」

        

          

  ・ロンドン・ケンウッド・ハウス  「ギターを弾く女」 

          

  ・ボストン・イザベラ・シュチュワートガードナー美術館 「合奏」

          

  ・ルーブル美術館  「天文学者」「レースを編む女」

     

  ・個人(西洋美術館寄託) 「聖ブラグセディス」

                                 

  ・アムステルダム国立美術館 「牛乳を注ぐ女」 「小路」 「青衣の女」

                「恋文」

    

   

  ・ハーグ・マウリッツハイス美術館 「デルフト眺望」「真珠の耳飾りの少女」

  

                   「ダイアナとニンフたち」 

            

 

   

  

 

  フェルメールの作品は盗難に何度もあっている。

  「恋文」 1971年 ブリュッセルで行われた展覧会への貸し出し中に盗難。

       

  「ギターを弾く女」が1974年2月 ロンドンで盗まれ、さらに5週間後ダブリン郊外の

  私邸から「手紙を書く女夫人と召使」が盗まれる。その後、無事作品は保護された。

       

   「合奏」は1974年 ボストンの美術館で

       

   レンブランド・ドガ・マネの作品など13点を強奪の上逃走。 

   史上最大の美術品盗難事件となってしまった。

   これらの絵画は現在まで発見されていません。

 

 いかがですか? これほど一挙に フェルメールを観る・・・・

 強い日差しの毎日ですね~  

 部屋で 冷房・

    

    しかし、自ら煎りたての熱い・・コーヒー

   で・・・しばし ごゆっくりと。

 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「メトロポリタン美術館と警... | トップ | 「メトロポリタン美術館と警... »

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。