そう云えば、僕がかって勤めていた職場では、夕方5時を過ぎると社内で何時も酒盛りをしていた。最初の頃は、驚いた。そして、何時の間にかその日常に慣れて行った。
時間が、緩やかに流れていた最後の時代だった。
酒の準備や、上司の車の手配。それがサラリーマンの仕事の一部として大事なことだった。一言で言えば、気配り。それができて一人前、出来なければ×であった。
僕はそれが嫌だった。嫌いでしょうがなかった。それでも生き残らなければ負け。何かで自分を認めて貰うしかなかった。何が本質か、なにが大事かを考えるようになった。
その後、大きな波がきた。民営化と云う波。
もっと早く来てほしかった波、変化。僕にとって、中途半端な年齢だった。もっと早く来てほしかった波だった。
いろんな事・物、有り様がが大きく変わっていった。僕にとってはあたり前のことだったが、それでも僕には、旧い体質が残っていた。
過去の遣り方の中で物事を判断していた。
間違っていた多くのことが後で分かった。教えてくれていたのは当時の上司だった。凄い上司だった。後になって分かった。
自分の遣り方にこだわらない、今までの方法がベストではない。
常に、これでいいのかと自問すること、試してみる、やってみることが大事だと思う。
悩め、苦しめ、それが出来ない限り新生できない。常に生まれ変われ。それが自分の道を拓いていく、生き残る総てだ。
仕事始めの酒を遣りながら、改めて自問した。