足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株は世界の株価の底固めのサイン・・・任天堂をみる

2016-08-20 08:13:44 | 投資戦略
NYダウ平均を見ると今月中旬にはいってからは18,500ドルを底にした狭いゾーンで動いている。
昨日のダウ平均は1万8552ドルであったが、この2週間の動きをみると1万5000ドルを割れたのは8月10日の1万8495ドルの1日だけで、その後は1万8500ドル台~1万8600台で動いていた。
方向感でみると上離れて1万9000ドル台にはいるのか、6月末の英国民投票時の安値1万7140ドル台の1万7000ドル台割れ寸前の水準に向かうのか見方の別れるところである。
市場のセンチメント指数であるVIX(恐怖)指数は6月末には23ポイントまで急騰したが現在は11ポイント、CNNMoneyのFear&Greed(恐怖&貪欲)は6月末の30ポイントから現在は76ポイント両指数は先行きに較的に楽観的で、過熱でもなく居心地のよいところにある。
米国景気は低成長だが回復トレンドにはいったことは確実で、企業収益は第2四半期を底に年内には増益基調に転換しそうである。
市場は9月の連銀FOMCが最大のイベントで第2回目の利上げに進むかどうかだが、いまのところ先送り説が有力で、見送りになれば11月は大統領選の関係もあって次回は12月になる。この間には10月の第3四半期の米業績発表がある。これが最大の材料である。

人気の強弱対立が続く任天堂(7974)の大商いが続き、連日、東証の売買代金の上位5番以内にはいる。
6月の英離脱問題で相場が大波乱のときに1万3360円で大底いれになり、7月上旬の「ポケモンGo」の発売で人気株に踊り出て短期間に2.4倍になった。任天堂フアンには久しぶりの「任天堂の復活」を期待させる人気だが、「ゲーム開発はポケモン社で利益の寄与率は限定的」のコメントで株価は頭を打った。コメントは熱気を冷やすのに役立った。
「ポケモンGo」は任天堂人気の復活のきっかけになったが、任天堂買いは先走りであったのは事実だ。
投資家はこのことは承知で買ったが、昨今の相場の構造変化が乗り移り「一極集中銘柄」に仲間いりした。その異常な人気の反動がきていた。

ポケモン人気はここへきて本場の米国で任天堂の足元の業績にジワリと効果を上げ始めた。
週末の米国で話題になったのは3DS,3DSXL,2DSのファミリー製品ソフトの7月の販売が+80%と急増したこと。WiiU向け「ポケモン・オメガ・レッド」、「同サファイア」も同80%増。2013年発売の「ポケモンX」と「同Y」は200%増になった。その余波は「モンスター・ハンター」がNo1になり、「星のカービー」にまで及んでいる。
11月には本番「ポケモンSun」と「同Moon」が出る。
9月には独自のスマホゲームもリリースされる。人気の第2旋風も期待。
これらの動きで株価が2.4倍になった株価の背景にあったが、「終わりではなき始まり」になるだろう。
今回の任天堂人気は“真夏の夜の夢”でなかった。
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