足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

任天堂の押し目買い・・・次の「ポケモンGo」人気に期待

2016-08-10 06:18:58 | 投資戦略
「ポケモンGo」が7月6日(日本時間7日)にリリースされ世界中に大きな嵐を巻き起こした。
米調査会社センサータワーの調査では過去1ヵ月間で2億ドル(205億円)の売上になり、スマートフォンでのこれまでの最高の2倍の規模になり記録を塗り替えた。
日本では7月22日にリリースされたが、地元だけにさらに人気に拍車をかけている。
これまでの世界でもっとも人気のあるスマホゲームは「クラシュ・ロワイヤル」(スーパーセル)だが、それを2倍も上回るという超人気で、一向に熱気は冷めない。中東のサウジ、イランでは配信が中止されるという事態が起るという人気が続く。
世界最大の人口の中国、インドでは未公開のままである。配信が始まればおそらく爆発的な人気を呼ぶことは確実である。
この人気に乗って株価が急騰し任天堂は短期間に2.4倍になったが、その後、大幅に反動安が出て36%も暴落した。最近の東京市場での人気株の典型的な株価の動きである。
会社が「ポケモンGo」の業績寄与は「限定的」と公表したのが理由で冷や水を浴びせられた。
開発は関係会社「ポケモン株式会社」で任天堂には直接的には大きな恩恵はないというコメントを出したのがきっかけ。
長期投資家が飛びついた理由は、任天堂が9月以降から本格的に自社開発のスマホ向けゲームに進出するということだ。短期のヘッジファンドは暴騰局面で撤退した。

今回の「ポケモンGo」の人気は故岩田社長が熱意を入れて開発してきた「拡張現実」をベースにした技術の製品である。任天堂の技術陣が加わって開発された。期待を大きく上回る反響が出た。
9月に自前のスマホゲームが2本出るが、新製品にこの技術がベースになっているかどうかは不明。同社の技術陣は「拡張現実」の超人気を見て、任天堂再生の大きな手がかりをつかんだ。「ポケモンGo」並みの作品をさらに連発する可能性は高く、任天堂の大きな回復への足掛りが出た。来年3月までに最低3本のスマホゲームが出る。
スマホ業界を大きく変革する流れをつくることは確実である。
今回の人気の天井で手放した外人投資家も買い戻しにはいるだろう。買い場にきた。

NY株はほぼ横ばい。機関投資家の大半が慎重論で積極的な仕掛けに出ない。資金は公共、通信などデフェンシブ関連に向かう。
ナスダック指数は史上最値を更新したが、目を引くような動きでなかった。 8月26日にカンサスシティで世界中央銀行総裁の会合が開かれるが、その席でのイエレン連銀議長の講演会までは見送りを決め込む。