足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

「掉尾の一振」はIPO(新規公開)に出現

2015-12-23 08:11:00 | 投資戦略
NY株は続伸した。
市場参加者はクリスマスを前にして急減しているが、この日は最近の相場の足を引っ張ってきた石油、素材、製造業が相場をリードした。投資家の目は2016年1月に向かう。
金融政策が正常化に向けて進み、相場はこれまでの量的緩和の終焉を織り込んだ。
この日はアジア、欧州にも特に材料がなく、年末の節税対策の売り物も一巡した。年末、年始はこれといった大きな材料もなく、ヘッジファンドも機関投資家もウォール街から手を引く。
期待した「掉尾の一振」がIPO(新規公開)市場に出てきた。
18日に公開したアークン(3927・マ)は公開価格1.360円に対して2日目に4,825円で初値がついたが、その後はストップ高が続く。
また今週初め(22日)に公開したソネット・メデイア・ネットワークス(6185・マ)もIPO価格2,300円に対して5,290円買い気配で売買が成立せず。昨年6月に公開したフリークアウト(6094・マ)と同じビジネスモデルのネット広告リアルタイムでの取引。先発企業と差別化するのは親会社ソニーの開発した人工頭脳を駆使した点で成長面では大きな武器。
 先の「トリトンスクエア通信」では次のように紹介した。
「同社が運営するビジネスはDPS(デマンド・サイド・ビジネス)で広告をリアルタイムで売買する広告配信の入札手法である。ソニーが開発した人工知能技術を駆使し、「配信ユーザ」、「広告配信する媒体」、「 広告配信タイミング」、「広告の配信量」、「購入単価」などを適切にコントロールし、広告買付枠の改善を図ることができる。広告枠の投資効果の改善と仮説検証を短期間に繰り返し行えるというのが強みである。現在の販売は70%~75%が代理店経由での取引だが、将来はその比率を引き上げ利益率の改善をはかる。
米国ではこれまでのブランディング広告(企業ブランド力向上が目的)から、マーケティングに結びつく広告に移行が急ピッチで進んでいるが、日本も今後は主流になるとみる。携帯電話向けが来年は80%になる。同社の強みはソニーの先端的な人工頭脳の技術を利用ができることだ。」