足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

目先、中期ともヘルケア関連に注力

2015-12-02 06:45:57 | 投資戦略
年末相場がスタートした。
日米とも堅調。米国の足元の景気指標まだら模様だが、中旬の米連銀FOMCでは政策転換が決まることを織り込んでいる。金曜日の雇用統計(11月)が事前の予想とよほど大きな乖離がないかぎり政策転換が行われる。
株価指数は軒並み上昇し1ヵ月ぶりの高値。これまで売られてきたヘルスケ関連にも反騰する株が多かった。
バイオ関連のバリアント・ファーマシューティカルズ(VRX)も落ち着き先月は$69まで売られたが、先週から反騰に転じ昨日は$98。
世紀の仕手合戦といえる相場展開だが、大株主のビル・アックマン(パーシング・スクエア)がさらに買い増し9.9%保有する筆頭株主になったことが先週明らかになった。攻撃するのは空売り専門ニュースレターのアンドリュー・レフト(シトロン・リサーチ)。バリアントの人気製品の販売ルートに問題があるとしてきた。株価が暴落を初めていらい、会社側は様々な手段をつかって空売り筋の言い分を否定してきた。ヘッジファンドのアックマンも昨年は業界で最高の運用成果で稼いだ資金を全力投球し防戦する。
メディアも売り方が有利のコメントを書いてきたが、昨日のMarketWatchは空売りする投資家には「空売りの損失が無限大」であることを警告した。たしかに信用取引の買いの損失は限定されるが(最大損失はゼロ)、売り方の損失は限定されない。
この仕手戦をみるとウォール街の理性のほどがよく理解できる。
バリアントの反騰がヘルケア関連の底入れにつながっている。
同じく空売り攻撃で話題になったカロバイオス(KBIO)は底入れして短期間に8倍になった。がん関連株である。

東京市場では昨日はヘルケア関連が注目された。
バイオ関連のそーせいグループ(4565)がここ1週間で1,000円高を2回記録した。昨日はファイザーが筆頭株主になったことが材料だ。
日米のヘルケア関連の動きを見ていると、現在の日米の投資家の関心事の高いことがわかる。
来年の全体の相場展開は不透明感が強いが、確実にいえるのは相場環境に関係なく注目したいのはヘルケア関連で、東京市場でも買い材料は豊か。景気には関係はない。
小野薬品(4528)、塩野義製薬(4507)、日本新薬(4516)が、われわれにとっては投資視点では御3家である。さらに目下、銘柄数を増やしている。
今週の「トリトンスクエア通信」でもヘルケア関連に力点を置いた。