足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米金融政策の転換を好感

2015-12-17 06:25:20 | 投資戦略
米連銀が歴史的な“恐慌の終焉”を宣言し金融政策の転換を決定した。
7年ぶりに政策金利を0%~0.25%から0.5%に引き上げた。
イエレン議長は米国景気の不況からの離脱を強調し「消費、住宅市場、設備投資は回復軌道に乗った。金利正常化への道はゆっくり歩む」と今後の早急な利上げを急がないことを強調した。
これまでの周到なコンセンサスづくりは成功し、政策転換を「景気の順調な回復軌道」と読み株価は急騰した。前日の日本をはじめアジア株は上昇していたし、欧州株も回復、米国株も急騰し米連銀に意図通り政策転換を世界経済の回復軌道に乗ると読んだ。
イエレン議長の宣言に世界の株式相場は歓迎した。
米連銀の緻密な経済分析とイエレン議長の判断が今後の世界経済の方向を決めるが、リーマンショック後の金融政策のかじ取りには一段と信頼感が高まるだろう。

NYダウ銘柄ではコカコーラ(KO),ゼネラル・エレクトリック(GE),ゴールドマン・サックス(GS),ユナイテッド・テクノノロジー(UTX)、ベライゾン(VZ)など米国の代表的な企業が相場の牽引役になった。
今後の金融政策は4半期毎に0.25%ずつの利上げが行われ、2017年には2.00%以上の正常な金利水準に向かって政策のかじ取りが行われる。景気は回復軌道に乗ったことが確認されたが、足元では雇用、物価の動向には不安がるとみている。
金利の正常化は年金生活者には朗報である。今後は消費回復が期待される。
最近の株式相場の足を引っ張ってきた原油相場は小幅高、円相場は下落、金利は上昇した。

東京市場も年末にかけて掉尾の一振が期待できる。物色範囲は広がっていくだろう。金利の正常化で大きな恩恵を受けるのは金融機関である。昨日は東京市場でも銀行株に人気が出たが相場のリード役の一つである。大手銀行株と証券株に人気が回帰する。