足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株は微調整・・・技術革新は続く

2015-03-27 06:44:18 | 投資戦略
NY株は4日間の続落。
きっかけはイエメンでの紛争でサウジ・アラビアが隣国イエメンのイスラム国軍に爆撃を始めたことだ。日本からは遠い国で地理的にはピンとこない。オイルショック後でも大きな注目を集めず、平和な国であった。砂漠が多く緑の少ないアラビア半島だが、アラビア半島の人たちにはオアシスでもあった。今回の紛争が長引けばアラビア湾から紅海に抜ける輸送ルートに影響が出て石油運搬に支障がでる。昨日の石油相場は紛争を材料に堅調であった。
NY株が懸念したのは第1四半期の企業収益の悪化と、米連銀の利上げ時期。この両者とも相場に織り込まれたはずだが、地合いが悪化すると表面化する。
これまでNYダウ、S&P500の史上最高値更新、ナスダック指数の最高値への挑戦という環境が続いてきただけに、相場は短期的に過熱していたことは確かだ。相場の基調は調整局面から抜け出していない。
相場が下がるとナスダック指数のバブル説が頭をもたげる。
「トリトンスクエア通信」では今回のナスダック指数の上昇はバイオ革命がもたらした現実買いが背景という見方をとってきた。この見方は不変である。ヘルスケア関連、医薬品株のなかには3~4年で株価が3~5倍銘柄が続出してきたが、この流れは先行きも継続する。ハイテク業界でマイクロソフト、インテル、ヤフーが凋落し、バイオのギリアド、アムゼンやアップルが市場をリードするようになった事実を再度、見直さなければなない。人気株の主流は不変である。
昨日は日本新薬(4516)に肺動脈性高血圧治療薬の製造承認が下りた。アップルの新製品には大きな喝采をはらうが、新薬にさほど関心を示さない。しかし専門家によると、この薬は余命いくばくもなかった患者を救出する世界初の発明品である。患者をはじめ関係者への恩恵は画期的なハイテクの新製品の比ではない。患者数が多くないので世間では大きな注目を集めないが、この種の動きが出るのがバイオの世界である。
ヘルスケアの世界で、このような動きが増加し始めたことは大きな感動である。