足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

常識の変化が続くか

2015-03-14 08:52:29 | 投資戦略
本欄の投資分析はいつも「NY株は・・・」と書き出すのが通例だが、本日は視点を変えなければなない。
東京市場では日経平均が1万9000円台を回復し日経新聞のトップ記事は「15年ぶりの回復」という記事が飾った。前日のNY株の動きは日本株に影響を与えるような動きでなかった。NY株不振、日本株が上昇である。
海外でもドイツをはじめヨーロッパ株の上昇に関心が集まった。
ユーロ相場が12年ぶりの安値になり、昨年の世界の株価を押さえてきたユーロ圏の景気の回復に明るさがみえてきた。年初来のドイツ株指数DAX+21%と日経平均+10%を大きく上回る。S&P500は年初来ほぼ横ばいだが、これまでNY株の傘の下に入ってきた日欧の株価がNY株離れを起こし始めた。
この現象の共通点は円、ユーロの対ドルでの大幅な下落である。
背景には米金利は政策転換が秒読みの段階に入ってきたのに、日銀にはインフレ率の低迷で一段の緩和圧力がかかっているし、ヨーロッパ中央銀行は膨大な量的緩和のスタート台に立ったところである。このような政策の反対方向のトレンドが日欧米の株価のパフォーマンスに明確に顕在化しはじめた。
東京市場での牽引役はこれまでの輸出関連株から内需に移行してきた。
考えてみれば東京市場は1989年の史上最高値の半分の株価水準だし、PERもNY株に並んで割高感はない。
中国をはじめアジア諸国の旅行者が日本に目を向け自分の目でみて言葉だけなく日本を再発見しはじめた。
きっかをつくったアベノミクスが国内消費の活性化の拡大の意味を考える時期にきた。
本日の日経新聞のトップ記事にのった相場の牽引役10社のうち内需関連6社が顔を出した。1980年代の再現を想起させる。