“ブル(強気)が帰ってきた”とウォール街では歓声が上がる雰囲気だ。
NYダウ平均は1万7000ドル台に乗せ(7月7日)てから、1週間ぶりに初めて大台を固めた。ここ1週間は様子見の気分であったが、この日は大台を固めたという感じ。
市場の主役である金融株が一斉に反騰したことが先行きの空気を明るくした。
第2は期待されてきたハイテクも上昇した。牽引役はネットフレックス(NFLX),アマゾン(AMZON)のほか、ワールドカップで広告収入の増加の恩恵を受けたフェイス・ブックス(FB)、ツィツター(TWTR)が人気を集めた。
第3は医薬品業界ではアイルランドのシャイアーの買収が決まった。米アッヴィが買収金額を引き上げた。4兆円台の大型買収で日本式にいえば武田薬品の時価総額を上回る金額だ。このような大型合併が国際的な舞台では行われているが、日本の薬品業界もいずれは再びM&Aの波が訪れるような気がする。日本の医薬品株からこの種の候補株が出てくる時代がくるだろう。
いま一つ海外での株価の回復がNY株の材料になった。先週はポルトガルの銀行の信用不安が出て世界市場から1兆ドル分(100兆円)の時価総額が消えたが、この日は逆に米国、欧州、日本と揃って株価が反騰した。先行きに安心感が戻ってきた。
NY市場で円相場が小幅安になった。海外では円安をみる向きも増えておりショートが積み上がっている。
東京市場では本日、新興市場にイグニス(3689)が公開される。モバイル向けのネイティブ・アプリの関連企業で公開後にモメンタム銘柄の人気の仲間いりする可能性の高い銘柄である。