NY株は待望の1万7000ドル台乗せを実現した。金曜日は独立記念日で祭日のため雇用統計が1日早く木曜日の発表になった。新規雇用数(6月)は28万8000人と事前の予想の21万2000人を大きく上回った。失業率は6.1%と前月の6.3%から改善した。この数字をみて連銀イエーレン議長は「数字は好調だが賃金の低迷が問題」と政策に変更のないことを確認した。どこまでも市場にフレンドリーで、バーナンキ前議長を上回るハト派である。メッセージを市場に送った。この行動が市場に安心感を与えた。
S&P500は年初来+7%だが、これに比べ日経平均の-5.7%は見劣りする。「昨年の日本株の成果は世界でも抜群であった」という見方もできるが、日本株で運用するファンド・マネジャーのなかには「黒田日銀総裁の量的緩和の姿勢がヨーロッパ中銀のドラギ総裁に比べて期待外れ」という批判も出ている。
昨日の日経新聞の証券欄に小額投資非課税制度(NISA)でジャスダックの日本通信(9424)に年初に100万円投資し800万円の含み益を上げた話が掲載された。NISAの政策効果を印象づけるエピソードであった。
MVNO(仮想移動体サービス業者)という自前の通信網をもたず、NTTなどから借りる通信業者。どのような視点で日本通信に目をつけたのかは不明だが、現在の東京市場の独特の人気を象徴する銘柄のひとつである。相場の方向性には関係なく、わが道をいくという人気をもつ小型株である。難しい理屈をつけソフトバンク(9984)に投資するより、この小型株に投資できる方がはるかにすぐれている。
現在の日本株の特色はこの種の新興市場の少数の銘柄が超人気を集める相場が目立つ。この流れに乗れるかどうかがチャンスをものにできるかどうかの大きな分かれ道だ。
この先きも続くだろう。
値がさ株だがCYBERDYNE(7779)の月末の1対5の株式分割をとりたい。