昨日のNY株は祭日で休場。
投資家は前日にNYダウ平均が1万7000ドルのマイルストーン(道標)を超え1万7068ドルで終わったことに相場の強さの実感を味わう。達成感からの警戒感はあまりみられない。
NYダウが1,000ドル台に乗せたのは1972年11月14日。当時の米国市場は1960年代の黄金時代を経験したあと、ドル相場の信認の低下に悩み1971年にはドルと金の交換がストップされニクソンショックが起こったあと。しかしその翌年には株価は復活した。それから42年後の今日、1万7000ドルと17倍になった。その間、米国経済は様々な難局に直面しながらも世界の政治・経済でのステータスは揺るぎがない。
大台を突破したあとの相場の方向性はどうか?過去42年間に1,000ドルのマイルストーンを達成するのに要した期間をみると最短が35日、最長が5,164日を要している。株価が上昇して1,000ドルへの上昇率が計算上は短縮されるので日数の数値はあまり意味をなさないが、それでも相場の過熱感をみる上では参考になる。35日間で達成したのは1999年5月でITバブルの佳境期。続いての短期間は85日間で2007年7月。リーマンショック直前の資産バブルの絶頂期。
今回の1万7000ドル台乗せまでに要した日数は224日で過去のデータからは普通のスピードで過熱の兆しはない。市場に高揚感が見られないのは先行きをみる上では警戒信号が出ていないことになる。相場の上昇基調は続く。
日本新薬(4516)に注目したい。肺動脈性肺高血圧症という聞きなれない難病の新薬開発に成功し導出先のスイスのアクテリオン社のフェーズⅢの臨床試験が完了した。これまでに類を見ない新薬である。製品化に進むが同社の歴史にとっては画期的なことである。値がさ株になるだろう。
株価の動きの強さは成長が始まることを織り込み始めた。