機関投資家の間で最も人気のあるストラティジストのジム・ポールソン(ウエィルズ・キャピタル・マネジメント)は「米国経済には楽観的な見方を変えていない。株式相場は高値から下方5%以内の水準にあるし、第2四半期の前半2ヵ月の小売りは予想を上回ったし、世界経済の回復も一段と鮮明になってきた。住宅の一服がGDPの足を1%引っ張ったが、貿易収支の好転が+1%寄与した。15年ぶりに輸出がGDPの成長に寄与し始めた。ドル安が寄与したが、継続すれば米国景気には予想外のプラス材料になりそうだ」とコメントした。引き続きNY株には強気である。
話題の中国最大手ネット企業アリババのIPO(新規公開)が8月上旬に決まりそうである。最近のデータによると公開時の時価総額は1300億ドル(13兆円)と推定される。一時は2000億ドル超のみる見方もあったが、評価はトーンダウンしてきた。ただ公開時のブックビルディングの価格帯は直前の機関投資家の関心の度合いによって引き上げられるのが通例でさらに上方に引き上げられることもしばしばある。
話は変わるが最近、米国のヘッジファンドを訪問したヨーロッパの投資銀行のレポートのなかでヘッジアンドの間では太陽光発電への強気が多いことに注目している。
業界は一時の生産設備の過剰から抜け出し、米国では太陽光発電のコストは地域により20%は既存の電力より割安になり、3年以内には全国でこれまでの電力コストに並ぶとみる。太陽光発電の市場の拡大はこれからが本番とみて、関連株への人気に回復の兆しが鮮明になってきた。
東京市場でも関連株のウエストホールディングズ(1467)の株価が今年6月の高値を抜いた。8月決算の増額修正を先取りする向きが出てきた。