NY株は今週はじめにS&P500が史上最高値を記録しただけに、目先の調整を見込む向きも出て小幅安になった。決算発表もこれまでのようなサプライズは見られず小休止だ。
東京市場も昨日は円高への反転を気にした。これまでなら問題にしない程度の円高だ米国での雇用市場の不透明感が陰を落とす。
しかし日経平均は目先、調整局面を迎えるほどには過熱はしていない。
簡単なテクニカル指標では相場の方向性についての弱気のサインは出ていない。日経平均の騰落指数(25日移動平均)は105%と9月末の124%に比べて低いし、乖離率(同)は-0.04%と過熱ゾーンの7.00%にはほど遠い。
いよいよ9月中間決算の発表が始まるが、サプライズ決算が期待できる。
昨日は建設株の指標的な存在である大成建設(1801)がビッグサブライズの増額修正を発表した。建設株の指標的な銘柄の決算が好転したことは、最近、動き始めた建設株には朗報である。失われた20年の日本株相場の犠牲者の一つであったが、これからは建設株にも光が当たる。
ただよく見ると昨年の安値からは2~3倍になった銘柄が続出しており、景気の回復を「株は知っていた」といまさらながら感心させられる。
東京市場では売買代金が急減しているが、新興市場の個々の銘柄の人気をみていると大相場への反転期に見られる値動きの異常な現象が出ており、市場への個人投資家の復帰が実感できる。
物色銘柄だがウォール街で人気を集め始めたクリーンエネルギー関連株に妙味があり東京市場でも胎動がみられる。太陽光発電分野でもソフトバンク(9984)の進出が先行しているが、これからは人気は横に広がるだろう。