NY株は堅調だ。これといった材料がみられないが、個々の決算発表を買う動きが続きS&P500は新高値。この日、遅れて発表になった10月の雇用統計では雇用増の数字は停滞した。
年内の金融緩和政策の手直しは来年に持ち越されるという見方が増えてきた。年内の連銀FOMCは11月29~30日、12月17~18日の2回だ。
NY株の堅調を反映してユーロ圏、新興諸国の株価も戻り歩調に入ってきた。
東京市場では来週から9月中間決算の発表が本格化する。日経新聞には連日、個々の銘柄の見通しの修正が出て、それが株価に好影響をもたらせる好循環がつづく。
「トリトンスクエア通信」では海運株、建設株の底入れ→反発の背景を書いたが、いずれも先行きの急カーブの業績の回復が実現しそうである。
建設株はリーマンショック後には金融面での危惧が出ていたが、アベノミクス、リニアーモター、震災の復興需要、オリンピックの建設投資、クリーンエネルギーと、向こう4~5年の新規材料が目白押しになってきた。株価は安値からみると3~5倍戻しているが、まだ本腰を入れる向きはすくない。企業体質を身軽にしただけに利益の急回復が見込める。
個々の企業のファンダメンタルよりも、先行きの回復への理想買いの段階だが、現実に数字になって出るのは2014年3月決算からである。そのころには株価はいまよりも50~100%上がり、なかには仕手化する銘柄も出るだろう。業種にはそのような株価の習性がある。
建設株の先行きの環境は大きく変わる。出動の時がきており、下値不安のない投資銘柄である。